中国代表は「あまりに時代遅れ」 W杯自動出場が消滅…戦術に疑問噴出「明らかに合わない」

中国代表を率いるブランコ・イバンコビッチ監督【写真:Getty Images】
中国代表を率いるブランコ・イバンコビッチ監督【写真:Getty Images】

ホームでオーストラリアに敗戦、プレーオフも厳しい状況に

 中国代表は3月25日、2026年北中米共催ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でホーム・杭州にオーストラリア代表を迎え撃った。しかし、結果は0-2で敗戦。これにより、本大会へ自動出場となるグループ2位以内の可能性が消滅しただけでなく、中国はプレーオフ進出すら厳しい状況に。母国関係者などからは嘆きの声が続々と寄せられている。

 第7節を終え2勝5敗の6位で今回の試合に臨んだ中国は、前半16分と同29分に失点し勝ち点獲得へ早くも厳しい状況に立たされてしまう。後半からは代表デビュー戦となったブラジル出身のMFセルジーニョ(元鹿島アントラーズ)らを投入し押し込んだが、得点には結びつかず。前半の2失点が大きく響き、そのまま敗れてしまった。

 この試合を現地観戦した元中国代表の李毅(リー・イー)氏は、「前半は酷かったが、後半の内容は良かった。とにかく次のインドネシア戦(6月5日)が全てだ」とコメント。一方で、「(ブランコ・)イバンコビッチ監督よ、頼むからもうダイヤモンド式の中盤は止めてくれ。我々は毎試合平均2失点以上、こんな守備ではどうしようもない。オーストラリアですら5バックを敷いていた。我々ももっと守備的に戦うべき」と、監督の戦術に疑問を呈した。

 さらに、現役時代にマンチェスター・ユナイテッドに在籍経験のある董方卓(ドン・ファンジュオ)氏も「中国の1ボランチはオーストラリアに蹂躙された」「監督の戦術はあまりにも時代遅れ」と述べ、監督が採用した戦い方を批判している。

 長年中国サッカーを取材するリ・シュアン氏からも疑問の声が。同氏は「前節のサウジアラビアに続く連敗。実力的に順当だが、過程は納得できない。なぜ選手を本来のポジションでないところで起用するのだろう? 明らかに合わない戦術にこだわるのか?」とし、イバンコビッチ監督の戦術が理解から程遠いとの見方を示している。

 かたや、この試合で18歳の王鈺棟(ワン・ユードン)を代表デビューさせるなど、若手の積極登用に関してイバンコビッチ監督を評価する声も。中国国内では、「より多くの王鈺棟のような若手に出番を与え、雰囲気を変えてほしい」といった意見も寄せられていた。

(FOOTBALL ZONE編集部)

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