J2→森保J入りへ「ワンチャンある」 急成長中の19歳…照準はW杯行き「滑り込みでも」

J2大宮DF市原は23日の水戸戦で完封勝利に貢献
RB大宮アルディージャは3月23日に行われたJ2第6節の水戸ホーリーホック戦に2-0で勝利した。先発フル出場したU-20日本代表キャプテンのDF市原吏音は、試合後のミックスゾーンで「最低限のことはできたかなと思います」と無失点に抑えた試合を振り返るとともに、北中米ワールドカップ(W杯)出場を決めたサムライブルー入りへの思いを語った。
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今シーズン、ゴールを取ることを一つのテーマに掲げている市原には、ビッグチャンスがあった。0-0で迎えた後半35分のCK、ゴール前の市原にピタリとボールが届いたが、ヘディングは惜しくも左へ逸れた。
「今シーズン、得点を取ることを掲げているなかで、本当に良いボールが来たんですけど、狙い通りのところまで来たのに。決めなきゃいけなかったですね」と反省を口にした。それでも守備の部分ではしっかりタスクをこなした。「点を取ることも大事ですけど、無失点で抑えられたのは良かったので。点を取れれば最高でしたが、最低限はできたかなと思います。点が取れないなら、やらせないっていうのはずっとできたので」と、後半の遅い時間帯までゴールのなかった90分を前向きに総括した。
U-20日本代表で主将を務める市原は、昨年1月のアジアカップにもトレーニングメンバーとして森保ジャパンに加わっていた。北中米W杯出場が決まったフル代表への意識は変わったかと問われると、「早かれ、遅かれ、W杯の出場は決定するだろうと思っていたので、僕は今いる場所でやるべきことをやるだけだと思っています」と自身にフォーカスしていることを強調。その上で「滑り込みでも最後に選ばれるように。焦らずに、今いるところでしっかりやっていく。来年なので時間はないですけど、まだチャンスはあると思うので、そこは常に意識してやりたいです」とW杯への思いを語った。
カタールW杯では、MF久保建英がチーム最年少の21歳で出場していたが、来年のW杯を市原は20歳で迎える。ほかのポジションよりも経験が求められるDFだけに、若い年齢でメンバーに食い込むことは簡単ではないだろう。能力的にも、まだJ2クラブでレギュラーという状態の市原は、もっともっと高めなければいけない。
それでも、「(日本代表の)最終ラインは、怪我人が多いじゃないですか? だから自分もチャンスをもらえるんじゃないかという気持ちはあります。今は『怪我人がいるから』という考え方になってしまっていますが、実力で上回らないといけません。『怪我人が多ければワンチャンある』って思っている自分はまだまだだなと自分自身に思っています」と、冷静に自身を分析した。
チーム関係者が「初戦からJ2でやっていてはいけないレベルだなと思った」というDFガブリエウが最終ラインに加わり、多くを学べる存在が身近にできた。U-20W杯という世界大会も控えており、市原がこの1年で爆発的に成長できる可能性は十分ある。DF冨安健洋、DF高井幸大と10代でフル代表デビューを果たしたセンターバックもいるが、市原がその系譜に名を連ねられるか。その成長に期待がかかる。