日本代表の「欧州と違う」強さの秘訣 ハーフナー氏が分析…W杯優勝も夢ではない理由【見解】

日本代表の強さをハーフナー・マイク氏が分析する【写真:徳原隆元】
日本代表の強さをハーフナー・マイク氏が分析する【写真:徳原隆元】

【専門家の目|ハーフナー・マイク】個々の能力だけではない日本の強み

 日本代表は3月20日、埼玉スタジアムで行われた北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選でバーレーンに2-0で勝利し、8大会連続8回目のW杯出場を決めた。最終予選3試合を残しての切符獲得は史上最速で、開催国を除く出場権獲得一番乗り。元日本代表FWハーフナー・マイク氏は、「本当にW杯優勝しに行ける」と大きな期待を語った。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 日本代表は北中米ワールドカップの最終予選を6勝1分の勝ち点19という独走で駆け抜けた。オーストラリア、サウジアラビアといったかつて苦戦した強敵も寄せ付けなかったが、ハーフナー氏にとっては驚きではない結果。「今の代表はどのポジションを見ても負ける気がしないでしょう(笑)。鈴木彩艶選手を見ても誰が点取れんのと思ってしまいます」とその強さを表現する。

 今回の招集メンバー27人中、海外組は22人。ハーフナー氏が日本代表として日の丸を背負っていた約10年前を思い出し、「トップクラブでしっかり試合に出ている選手たちが増えたというのが、強くなったところだと思います。みんな海外組で、さらにトップレベルのチームにいる選手たちも多いですよね」と当時のメンバー構成と比較した。

 前回のカタール大会では、優勝候補のドイツとスペインを撃破した。「昔だったら『ああ、日本か』って思われていたのが、今では対戦国はどこも日本に対してナメてかかってきたりはしない」とハーフナー氏。「外から見ていても年々そうなってきたと思うんすけど、今の代表をナメてくる世界のチームは間違いなく無いです」と断言する。

 個々の実力はもちろんだが、強さの秘訣はそれだけではない。「試合が終わった後もちょっと見ていましたけど、W杯優勝という目標にみんながしっかりと向かっていますし、それに対しての努力もそうです」と語る。自身もオランダ1部で活躍したが、「みんながしっかり頑張るというところは、欧州とは違うなとは思います」と解説した。

 現代サッカーでは個々のハードワークは必須とされるが、そのなかでも一つの目標に向かって一致団結しているのが日本代表の凄み。「みんなが切り替えも早いですし、しっかり戦っています。サボる選手は1人もいません。全ての面において、本当にW杯優勝しに行けるメンバーだなと思います」とハーフナー氏。世界の頂点も決して夢物語ではなくなってきた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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ハーフナー・マイク

ハーフナー・マイク/1987年5月20日生まれ、広島県広島市出身。2006年に横浜F・マリノスの下部組織から昇格。福岡、鳥栖への期限付き移籍を経て、2010年に甲府に完全移籍。2011年にJ1で日本人トップの17得点を挙げ、日本代表に初選出。2012年1月にオランダ1部フィテッセに移籍。スペイン1部コルドバ、フィンランド1部ヘルシンキを経て、15-16シーズンはオランダ1部デン・ハーグに加入し、16得点を記録。その後は神戸や仙台などを経て、2022年に現役引退。日本代表は通算18試合4得点。現在はJ2甲府のクラブアンバサダーに就任し、ホームタウン活動やスクールコーチを務めている。

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