4連敗→怒涛の5連勝も「鹿島ではタイトル取れませんでした」 岩政監督の既視感と違い

岩政監督は鹿島時代、4連敗を喫した後に5連勝&9戦負けなしを記録した
北海道コンサドーレ札幌は3月15日、J2リーグ第5節でブラウブリッツ秋田に3-1で勝利した。今シーズンから岩政大樹監督が就任したが、まさかの開幕4連敗を経て初勝利。ようやくスタートラインに立った指揮官は、自身の鹿島アントラーズ監督時代の苦境と重ね合わせ、「似たような状況だなと思ったんです」と明かした。
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この日は2年目のDF岡田大和を左サイドバックに抜擢し、4バックとなったフォーメーションが的中。前半は風上をうまく利用し、秋田のお株を奪う対角へのロングボールで主導権を握った。前半15分にMF青木亮太のミドルシュートで先制すると、同23分にはMF近藤友喜が追加点。相手に何もさせずに折り返した。
さらには後半3分、コーナーキックの流れからDF家泉怜依が押し込んで3点のリード。その後、風下に回ったこともあって押し込まれる展開となったが、センターバックでコンビを組んだ家泉とDF中村桐耶を中心に跳ね返す。秋田のエースFW小松蓮に1点を返されたものの、3-1で逃げ切って今季初勝利を掴んだ。
岩政監督は試合後、岡田起用の舞台裏を明かした。元々は3バックの一角として考えていたが、「攻撃のところも4バックのような立ち位置にしようと考えたのは、今日の朝ですね。昨日の夜かな、秋田に着いた頃に。そこからまたちょっと変わったので、今日の朝くらいかな」と試行錯誤があったようだ。
また、岩政監督は鹿島時代に4連敗を喫した後、5連勝&9戦負けなしを記録したというデータもある。指揮官は「よく知っていますね(笑)。似たような状況だなと思ったんですけど」と言及。同じような失敗を繰り返してしまったことで、自身のチーム作りについて「時間がかかるのかもしれない」と分析した。
「5連勝以上しなければいけないと思いますし、したいと思います。鹿島の時はタイトルを取れませんでしたので、もっといい未来を作りたいと思います。ただ、あのときと違うのは、5連勝を始めたときは守備から作ったんですよね。守備を改善して5試合無失点で切り抜けて、全体のバランスを守備から作った。
今日は皆さんが見たように攻撃で今回は作りました。ここは僕が鹿島のときの反省。反省というか、守備から最終的に作っても攻撃が弾けないと、優勝まで行かないという自分の反省がありましたので、今回はあくまで攻撃の方で改善するんだというところ。攻撃の方の手応えがあるということが今回の違い」
就任1年目からJ2優勝とJ1昇格という高い目標を掲げたが、なかなか結果として表れず、もどかしい時間が続いた岩政監督。ようやく掴んだ初勝利に「ホッとしています。ようやく寝れるなと思っています」と本音もこぼれた。4連敗で失った勝ち点を取り戻す厳しい戦いにはなるが、逆襲の準備は整っている。
(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)