名古屋が泥沼の6戦未勝利「責任を感じている」 指揮官が見出した希望「シュミットが光」

名古屋の長谷川健太監督【写真:徳原隆元】
名古屋の長谷川健太監督【写真:徳原隆元】

長谷川監督がGKシュミットの現状について明かす

 名古屋グランパスは3月15日に行われたJ1リーグ第6節で東京ヴェルディに1-2の逆転負けを喫し、開幕6試合未勝利(2分け4敗)となった。ここまで6試合で計14失点。東京V戦では前半21分にMF森島司のゴールで先制しながらも、後半に逆転された試合後の記者会見で、長谷川健太監督は「監督として責任は感じている」と、肩を落とした。

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 3試合先制を許していた名古屋だが、試合の立ち上がりからチャンスを作り、前半21分には先手を取った。長谷川監督も「前半はほぼパーフェクトな試合ができた」と言うほどの内容だった。しかし、後半に入ると失速。後半開始から途中出場したFW山見大登に1得点1アシストの活躍を許すと、そのまま1-2で敗れた。

 同点ゴールに関して、長谷川監督は「ミス絡み」と表現したがディフレクトして難しいコースに飛んだとは言え、GK武田洋平に防いでもらいたかったというのが本音だろう。逆転ゴールを挙げた東京VのDF綱島悠斗は「相手が少し沈むだろうというのは予測できたけれど、それ以上に自分たちが相手の勢いを折ってやろうという気持ちになった」と話したように、この同点ゴールで東京Vは勢いづいた。

 今後、どのように修正をしていくかを聞かれた長谷川監督は、「怪我人が若干、戻ってくるので」と言い、「特にGKのところはシュミットが戻ってくるのは、若干の光。武田が悪かったというわけではないが、GKの存在感は非常にDFラインに大きく影響する。そういう選手が帰ってきそうだというのは、チームにとって大きい」と、開幕戦から欠場が続いている新加入の元日本代表GKシュミット・ダニエルの復帰を心待ちにした。

 そして、「今日もカウンター気味で(決められた)シュートでというところで、どの失点も防げない失点ではない。単純に組織を崩されてやられている形ではないし、2点目もセットプレーだった。ディテールにこだわりながら、1つずつ解決していくしかない。攻撃に関しては、得点は取れている。それは維持しながら、あとはセットプレーが取れれば複数の得点が取れる。チームとして守備の部分をもう一段レベルを上げるところと攻撃のところも守備陣が苦しいときにもう1点取る。そういう勢いのある選手を使っていきたい」と、守備の修正を急務とした。

 中断期間には、ルヴァンカップも行われる。昨季制した大会で、この悪い流れを変えたいところだろう。ポジティブな姿勢を見せ続けている長谷川監督は「監督が一番落ち込んでいたら何もならないと思う。批判は甘んじて受けますが、あくまでもポジティブに1勝を目指して戦っていきたい。その1勝がチームに自信を与えると思いますし、活路を見いだせると思う。ネガティブになったらそういうパワーは出ない」と、その理由を語った。

 さらに「選手たちも今、苦しいと思いますが」と前置きして「上を向いて戦ってもらいたい。ここで中断になりますので。ルヴァンカップは、昨シーズンのチャンピオンなので。ディフェンディングチャンピオンとして、戦えるメンバーをそろえて臨みたい」と、リーグ戦の中断とルヴァンカップを利用してチームを立て直したいと決意を語った。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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