観客どよめき…スタジアムに響いた衝撃音「足を痛めました」 逸材21歳の30m級一撃

横浜FMのジャン・クルード【写真:2025 Asian Football Confederation (AFC)】
横浜FMのジャン・クルード【写真:2025 Asian Football Confederation (AFC)】

横浜FMのトーゴ代表ジャン・クルード「ついでに初ゴールもという欲があって」

 日本でプレーする姿を見られる時間は、おそらくそんなに長くないだろう。3月11日に行われたAFCチャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)ラウンド16第2戦で、横浜F・マリノスのトーゴ代表MFジャン・クルードは圧倒的なプレーを見せてチームを4-1の勝利に導いた。

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 ダブルボランチの一角で出場した21歳は、1-0で迎えた前半29分にドリブルでボールを持ち運び、スルーパスでFWアンデルソン・ロペスのゴールをアシスト。同44分には、FWヤン・マテウスのゴールの起点にもなり、劣勢の時間帯もあったなかで個の力を見せつけた。

 最も印象に残ったのは、後半11分のプレーだろう。CKからの2次攻撃でクルードはゴール前、約30メートルの距離からミドルシュートを放つ。強烈なシュートは一直線にゴールへ向かったが、左ポストに嫌われる。ボールがポストを叩く音はスタジアムに響き、日産スタジアムがどよめくなか、高い位置でボールを回収した横浜FMは、ロペスがこの試合2つ目のゴールを決めて勝利を決定的なものとした。

 3得点に絡んだクルードは後半17分にベンチに退いたが、惜しくも決まらなかった衝撃的なミドルシュートについて、「(ロペスのゴールで)ACLE初アシストができたので、ついでに初ゴールもという欲があって、ゴールを狙っていました。あそこにボールがこぼれれば、誰もプレッシャーをかけに来られないと思ったのでシュートを打ちました。決まったと思って(ゴールセレブレーションをしようと)走り始めていたんですが、それでも幸いなことにあそこにこぼれて4点目につながったので嬉しく思います」と、説明した。

 そして、「あのシュートのときに足を痛めました。全集中で打ち込んだので、ちょっと足を痛めました」と、強烈なシュートで負傷していたことを明かし、「でも、大丈夫だと思います。ドクターが何と言うかですね」と、深刻な負傷ではないだろうという見通しを語った。

 昨季途中に加入して、日本にもなじみつつあるクルードは先日、キャプテンのMF喜田拓也に寿司をごちそうになったという。通訳に「寿司は食べないじゃないか」と突っ込まれたが、「食べたんだよ! ビーフとサーモンを」と反論していた。私生活でも徐々に日本に適応しつつあるクルードは、この先もピッチ内で違いを見せてくれそうだ。

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