町田は「PRがすごい」 広島を支える急成長企業の未来…Jクラブへ「資金の提供だけではない」【インタビュー】

広島スポンサーCTFが掲げるビジョンとは
2024年8月より、株式会社CTF GROUP(以下CTF)はサンフレッチェ広島とのオフィシャルスポンサーとなった。代表取締役を務める山本真聖氏は、選手たちの将来を見据えたセカンドキャリア事業にも興味を持つ。クラブと歩むCTFの設計ビジョンを明かした。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也)
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CTFでは総合マーケティング支援事業を行っている。この一環として、代表・山本氏の強い思いも相まってスポンサーに名乗りを挙げた。2024年シーズンの夏から半年間のクラブ支援を経て、今季以降もさらなる成長を広島とともに目指す。そんなCTFは、広島のスポンサー事業以外でも、営業支援を行っている。
その経験をもとに、将来は選手のセカンドキャリアを支える事業も視野に入れているという。山本氏は「セカンドキャリアは次のキャリアという意味だと思うのですが、サッカー選手ってキャリアの中の1つ。分ける必要はないかと思っています。彼らがサッカーをやりながらも、我々が提供できるものがあるのではないかと模索中です」と明かす。
「選手が現役の時からビジネスについて知っておくのは必要なことだと思います。例えば営業、コンサルとはというところも含め、マーケティング分野は我々も伝えられることがあると思っています。今すぐにというわけではないのですが、もしキャリア支援をするのであれば、そういったところから取り組んでいきたいと考えています」
CTFの大きなビジョンも展望したうえで、まず山本氏が目指す今季のスポンサーとして「資金の提供だけではなく、幅広くサンフレッチェさんが課題に感じていらっしゃるようなところを我々の方で価値が提供できる部分があれば引き続き続けていきたいです」と、現実目線での目標も語っている。
そんな山本氏も一目置くのが、FC町田ゼルビアを後方から支える「サイバーエージェントグループ」。「PRがすごいなと思います。見せ方、どう認知を取るか…。SNSの運用もそうですけど、その点もこだわってやっていらっしゃるなと感じていますね」と、昨季首位争いを演じたクラブについてスポンサー目線での印象を明かした。

CTR流営業メソッドは、コミュニケーションの点でも重要な観点
また、こうした成長のために掲げた「CTR流営業メソッド」が、今後も大きく役立つと山本氏は考えている。「ビジネスだけではなくて、対人とのコミュニケーションを取るうえでもすごい大事になる部分です。経営者を6色に分類し、それぞれの個性に合わせた戦略を立てます」。その6色とは「数値型」「思想型」「協調型」「創造型」「直観型」「行動型」だ。
「スポンサー開拓で中小企業の経営者がターゲットになってきたり、大手さんもターゲットになり得ます。地元の社長たちをどう巻き込んでいくかという営業の面でもこのメソッドは生きてくるのではないかと思っています」
サッカーに置き換えると「コミュニケーションを取るうえで、例えば監督がこういうタイプだからこういう発言で自分の意思を伝えようとか。選手同士でもチーム間のコミュニケーションで伝わりやすい内容で伝えてあげるなどですかね」と、例を挙げてくれる。人との対話を重視するからこそ、今CTFは急成長しているのだ。
昨シーズン初のJ1挑戦で3位だった町田。広島は2位、楽天株式会社が支えるヴィッセル神戸がタイトルを獲得した。スポンサーもクラブにとって欠かせない大事な存在。CTFを支える山本氏も、広島の優勝を願っている。さらなる躍進を誓って、2025年シーズンをともに戦っていく。
[プロフィール]
山本真聖(やまもと・まさと)/1996年9月16日生まれ、広島県出身。4歳から大学までサッカーを続ける。国体(国民体育大会)では現サンフレッチェ広島の荒木隼人と同期。卒業後は2019年大手営業支援会社へ入社。21年に当時の東証マザーズへの上場を経験。22年6月にマーケティング全般のご支援を強みとした株式会社CTF GROUPを設立。24年8月より地元のサンフレッチェ広島とオフィシャルスポンサー契約を締結し、地域とクラブをつなぐ活動を行っている。
(FOOTBALL ZONE編集部・金子拳也 / Kenya Kaneko)