「見落としは奇妙」 “負けなし”のJ1クラブ、大量6得点が帳消しに…異例事態が唯一の敗戦に

広島が今季初黒星に【写真:(C)AFC】
広島が今季初黒星に【写真:(C)AFC】

広島とセーラーズの試合は没収試合で0-3に覆った

 AFC(アジアサッカー連盟)は3月8日、J1サンフレッチェ広島とライオン・シティ・セーラーズFC(シンガポール)が対戦した5日のAFCチャンピオンズリーグ2(ACL2)準々決勝第1戦が没収試合となることを発表した。広島勝利から一転、異例の形で“今季初黒星”となり、海外でも衝撃が広がっている。

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 ACL2準々決勝第1戦、広島の攻撃陣が躍動。MF田中聡の1点から始まり、FWジャーメイン良の2得点、MF川辺駿の古巣復帰後の初ゴール、34歳FWヴァレール・ジェルマンのデビュー戦段、そして大卒ルーキーMF中村草太の得点で6-1とゲームを締めくくった。

 しかしAFCは8日、この試合に途中出場した新加入のジェルマンが出場停止期間中だったとしてこの試合を没収試合という形に規定通り修正。ジェルマンはマッカーサーFC所属時の昨年AFCから3試合の出場停止処分を受けており、その停止試合が未消化となっていたようだ。

 ここまで公式戦8試負けなし(7勝1分)という圧倒的な強さを見せていた広島にとって痛い黒星。米スポーツ専門局「ESPN」も「サンフレッチェ広島が出場停止選手を起用したことにより、第1戦の結果が覆された。AFCチャンピオンズリーグ2の準々決勝で3-0の勝利となり、セーラーズが生命線をつかんだ」と報じた。

 AFC公式の発表によると、広島には1000ドル(約15万円)の罰金処分に加え、準々決勝進出によって広島が受け取る予定だった賞金16万ドル(約2300万円)の50%も支払われないとされている。

 広島側もこの処分を受け同日「今回の事案について確認が不十分であったため、出場停止対象者を出場させてしまったことについて、皆様に多大なご心配、ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます」と声明を発表。「今後このような事態が起きぬよう、再発防止に努めると共に、関係各所と連携して取り組んでまいります」(一部抜粋)と今後の改善を目指すことを明かしている。

「ESPN」は今回の件に関して「日本のクラブがアジアでも組織力が高いクラブの1つと一般的に考えられているなか、広島がこのような見落としを犯したのは奇妙なことだ」と、驚きも示していた。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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