快挙支える守護神、直前で防いだビッグプレー 開幕から“無敗継続”…DFの隠れた貢献

上福元直人がビッグセーブ【写真:Noriko NAGANO】
上福元直人がビッグセーブ【写真:Noriko NAGANO】

湘南GK上福元が振り返るビッグセーブシーン

 湘南ベルマーレは3月8日、J1リーグ第5節でFC東京とアウェーで対戦し、0-0で引き分けた。クラブ記録の開幕3連勝で話題となった湘南だが、この試合にも引き分けて3勝2分けと無敗をキープしている。この記録を維持できたのには、GK上福元直人の活躍は語り落とせない。

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 この試合、最大の見せ場は前半26分に訪れる。ペナルティエリア左からFW仲川輝人が上げたクロスを右ゴールポスト際でFW山下敬大がヘッドで合わせる。左サイドにいた上福元は、クロスに反応して懸命に逆サイドに向かう。山下は上福元の進行方向と逆にヘディングシュートを放ったが、上福元は左腕を残しボールに当ててゴールを守り切った。このビッグセーブに加えて、FC東京のシュートミスにも助けられる形で、湘南は無失点で90分を終えた。

「押し込まれても、粘り強くゴール前で守るというのは、キャンプから取り組んできたテーマでもありました。そこがしっかりできることで、こういう難しい試合でも最後に相手のゴール前に侵入したりして、(勝つ)可能性を見出せる。失点せずにうしろから、そういう状況を作り出せることは、この長いリーグで大事なこと。守備のところでは粘り強さが出せた」と、上福元はこの試合の手ごたえを口にした。

 そして、自身のビッグセーブに関しては、チームメイトの隠れた好プレーがあったと明かした。「ニアに立った状態から、ファーに自分の背中を越すように上げられたボールだったので、うしろの状況を確実には理解できていませんでした。ステップを運びながら、ボールの軌道、相手の状況を見た時に、最後にDFがギリギリまで競り合ってくれたことで少しコースが限定されたので、あれは(鈴木)雄斗のファインプレーでした一番は触らせないことかもしれませんが、粘り強さ、執着心が出てきたところで、自分の守りやすさにつながりました」と味方を賞賛する。

 MF鈴木雄斗の助けがあったことで「ニアに打ってくるかなと思ったら逆のコースに変えてきたので、自分の動きも見えていたのかもしれません。ギリギリ間に合って対応できたのは、良かったです」と、説明した。

 開幕5試合無敗の湘南は、次節リーグ2連覇中のヴィッセル神戸と対戦する。昨季の最終節で0-3と完敗を喫した相手との試合は、自分たちの成長度合いを測る試合になると上福元は言う。「去年、コテンパンにされた相手なので、まだ開幕したばかりですが自分たちの真価をまず見せる。そこからさらに自分たちが上にいく姿勢をみんなに見せられるように準備していきたい。今日、得たものをまた次に生かして、より強い湘南を見せられるようにしていきたい」と、気を引き締めた。

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