“地元の星”が大怪我→電撃移籍「そういう選択をした責任」 恩返しを示し続けた22年

札幌の10番を背負った山瀬功治が現役引退、再会は「何かちょっとした運命」
2024シーズン限りで現役引退した元日本代表MF山瀬功治の引退セレモニーが、3月2日に山口市の維新みらいふスタジアムで行われた。昨季まで所属したレノファ山口の試合後に実施されたが、この日の対戦相手はプロ生活をスタートした北海道コンサドーレ札幌。山瀬は「何かちょっとした運命」と思いを語った。
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北海道札幌市出身の山瀬は、北海高校に在学中の1999年に札幌の強化指定選手として登録。2000年に加入すると、2001年のJリーグ新人王に輝いた。2002年には日本人としてクラブ史上初の背番号10を背負い副キャプテンも担ったが、8月に右膝靱帯断裂の大怪我。復帰することなく、浦和レッズに電撃移籍した。
その後も22年間の現役を続けて引退。セレモニー後の取材で「僕はこれまで8つのチームを経験して、そのなかにはチームが残ってほしいと言っているのに移籍したという部分もあって。そういう人たちに、何で感謝の気持ちを返せるかと言ったらプレーで見せるしかない」と思いを持ち続けていたと明かした。
日本代表としても13試合に出場して5ゴールをマーク。北海道、札幌の誇りを背負い、世界とも戦ってきた。この日は札幌のサポーターから「俺たちの街の誇り、ありがとう山瀬功治」という横断幕のサプライズ。22年ぶりにチャントも贈られると感極まる表情を見せ、最後はゴール裏に駆け寄り感謝を伝えた。
「自分が成長した姿を見せることによってでしか、恩返しできないのかなというところが非常にあったので。それは本当に札幌から移籍したときに強く思いました。逆にそういう選択をしたから、自分には成長した姿を見せる責任があると思って過ごしてきました」
今後については「これまで僕はずっと応援される立場だったわけなので、今後は逆に応援するような立場、誰かのために何かできるような立場、恩返しじゃないですけどそういったこともできればなとは思っています」と話す。具体的なことはこれからとしながらも、地元で何かということもあるかもしれない。
また、真駒内中の後輩でもある札幌MF高嶺朋樹は「小さい頃からもちろん知っていて、札幌に貢献してくれた選手ですし、すごく現役を長く続けられた。お疲れ様とかもおこがましいくらい大先輩(笑)。(自分も)札幌のレジェンドになっていきたいなと思いました」と言及。バトンは確かにつながっている。