名古屋が開幕4戦未勝利の訳「やっていかないと」 計11失点…監督&選手が感じた“差”
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名古屋はホームで町田と対戦も1-2で敗戦
名古屋グランパスは3月2日、J1リーグ第4節でFC町田ゼルビアと対戦し1-2で敗戦した。開幕から4戦未勝利は10年ぶりの記録となったなか、試合後には長谷川健太監督とFW永井謙佑が感じている課題や他チームとの差を明かした。
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名古屋は昨季からの上積みで迎えた今季だったが、ここまで開幕から1分2敗の状況で町田と対戦。試合は前半13分に裏抜けから先制点を許し、一度はFKの流れからDF佐藤瑶大が押し込んで追い付いたが、後半29分にこぼれ球をMFナ・サンホに決められ1-2で敗戦となった。
敗戦や今季4戦で11失点している要因として、長谷川監督は「ディテールの部分でここ数試合ちょっとしたところで失点してしまってる」と課題を指摘。「1失点目は綺麗に背後を取られるという形でしたが、逆から入ってくる選手に対してもっと体をぶつけて簡単に入れさせないということは可能だったというふうに思います。2失点目のシーンも、セカンドボールを押し込まれましたが、その反応とか打たれる前に寄せはどうだったのかというところにこだわって今後やっていくしかない」と失点シーンを振り返りつつ、今季感じている細かい点を挙げた。
「前の選手が点を取らないとチームも乗ってこない。チャンスは前線の選手もあるので、失点ばかりクローズアップされてますが、前の選手がしっかりと取って、うしろの選手が簡単なことですけど守れれば、試合は勝つことができる。今は特に先制点が非常に大事だと思いますので、やっぱり先制点を取れるような試合を作っていくということが、勝利に近づく第一歩じゃないかなと思ってます」と今後必要な要素に言及しながら分析している。
その策として町田戦では初スタメンを4人起用したが、今後の打開策として「誰かが奮起してというか、結果を一つ出せば流れが変わってくると思います。特に前線の選手の結果という部分がチームに勢いをもたらすので、やり方とかメンバーとかっていうよりは、やっぱり前線の誰かが、『結果を自分が出すんだ』という気持ちで出してくれるのが一番いい薬になるんではないかなと思ってます」と締めくくった。
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永井謙佑も試合を分析「前線のメンバーが全然取れてない」
35歳とベテランの永井はこの試合でスタメン出場。前線からのプレスやボールは出てこなくても背後へ何度も走り、相手のDFラインと駆け引きでチームへ変化を加えようともがいた。
「(裏へのボール供給は)言い続けてやり続けるしかないんで。まずは相手のラインを下げないと間で受けたりできないと思う。センターバックを釣り出したかったんですけどね。やっぱりそこの変化をさせたかったんで積極的に裏を狙った。でもチームとしてもやっていけるようになりたいですね」
チームはここまで4試合で4得点を奪っているが、DFとボランチ2人がPKとFKから3点、ロングボールから1点と前線が結果を残せておらず、「前線のメンバーが全然取れてないしそこはちょっと責任感じてます。やっぱそこが点取らないとチームは勝てないんで。誰が悪いっていうよりは、前線のメンバーでこじ開けないと、やっぱりチームとしての勢いは出ないかなと。そっちの方が大事かなと思います」と永井も語った。
「自分たちの時間帯のタイミングで失点して相手に主導権を握られちゃったんで、簡単に失点させないっていう部分やっていかないといけないですね。あとは思い切りの良さだったり、相手の2点目もそこの差はあるのかなって。当たっても突き刺すぐらいのシュートを僕らもやっていかないといけないと思います」と町田戦で感じた課題に言及した。
最後に永井は「やっぱり勝ちがないんで、やっぱ勝たないと」と触れ、「何かもう一回自信を取り戻すっていう作業を全員でやらないと。やれるだけのポテンシャルはみんなある。そこの半歩、一歩をやっていかないと変わっていかないのでみんなでやっていきたいですね。やっぱり先制点を取らないと厳しいですし、0でしっかり押さえつつチームとして先制点を取れるような組み立てをしたい」と未勝利が続き苦しいなかでも、チームが巻き返すための策を挙げている。次節はアウェーでセレッソ大阪との対戦を控えるが、長谷川監督と永井が指摘したようにきっかけを掴み、先制点を取ることができるのか注目が集まる。
(FOOTBALL ZONE編集部・小西優介 / Yusuke Konishi)