浦和ホーム開幕戦でまさかの完敗 選手困惑…原口元気「あそこまで機能しないと難しい」

浦和がホームで柏に完封負け【写真:徳原隆元】
浦和がホームで柏に完封負け【写真:徳原隆元】

J1第4節の柏レイソル戦に臨み、0-2で敗戦

 浦和レッズは3月2日にホーム開幕戦となったリーグ第4節の柏レイソル戦に臨み、0-2で敗れた。積極的なプレスを試みたことは伝わったものの、MF原口元気は「あそこまで機能しないと難しい」と厳しい表情だった。

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 開幕3連戦がアウェー開催になった浦和は2分1敗と未勝利で終えたが、仕切り直しでホームゲームに臨んだ。メンタル的な要素もあり試合開始から強く追っていく姿勢は見せたものの、相手は浦和で指揮を執ったこともあるリカルド・ロドリゲス監督。こうしたプレスを外す対応に真骨頂を持つ指揮官が率いる柏は、地上戦での回避と頭を超えるボールをFWに預けるプレーを選択した。こうして浦和はプレスを空回りさせられる場面が目立つようになっていく。

 狙い撃ちにされた場所の1つが、MFマテウス・サヴィオが前線のプレスに参加し、DF荻原拓也がMF久保藤次郎のマークを見ることでできる左サイドのスペースだった。前半14分、ここに古巣対決のMF小泉佳穂が入り込んでボールを受けてサイドチェンジの展開を作られると、DF小屋松知哉にカットインされ左45度付近からのミドルを決められ先制された。

 それでも相手最終ラインへのプレスを継続した浦和だが、前半31分には前向きな圧力を掛けた背後で相手FW垣田裕暉とFW木下康介の2トップにボールをキープされ、広いサイドへ展開される。ここで小泉にボールを受けられると久保への対応で寄せられない荻原の前で正確なクロスを許し、垣田にヘディングで決められた。こちらも古巣対決だった木下は「FWが収めて逆サイドに展開して、もう1回FWが入っていくのは狙いだった」と話した。

 右サイドバックを務めた主将のDF関根貴大は「自分たちが前から行った裏をしっかり狙われて、(前からの)意味がなくなってしまった。1失点目は僕の1対1の対応の悪さが出た。個人で修正できるところも、もちろんあると思う。2失点目はチームとしてやろうとしたことをやった結果という面もある」と話す。

 前節に敗れた湘南ベルマーレ戦との共通点は、3バックでボールを持って組み立ててくること。それに対するプレスの空回りが続く形になったが、関根は「3枚の相手に対してうまくいっていない。幅を使われた時にウイングが行くのかサイドバックがスライドするのか、その距離が遠ければ遠いほど後手を踏む。今日も崩されたシーンはそうだったかもしれない」と話す。

 トップ下でスタメン出場し、左サイドに移る時間もあった原口は「相手は僕らが嫌がることをやってくる。プレッシャーが機能しなかった」として、「前半は相手もうまくやっていたし、ホーム開幕戦であそこまで機能しないと難しい」と厳しい表情だった。

 関根は「前からいくプレスは続けたい。相手によってのやり方は考えないといけない。今日は前から行ける選手が揃っていたので勢いでいったけど、どこかを消しながらという賢さは必要だと思うし、そこにうしろがついていくのが理想。うしろがコントロールできるような状況を作れたら」とも話した。

 前半終了間際に原口のラストパスからMF前田直輝が決定機を迎えた場面は、そのプレスによってボールを奪った場面だった。このように成功例がないわけではないが、成功率を高めることと、外されても最終的な局面で守り切る強さは求められる。すでに開幕4試合を終えて好結果を引き寄せることができていないだけに、どこまで整理した状態で次の試合を迎えられるかが重要になりそうだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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