“8戦10発”…同胞放出で「目付きが変わった」 日本人快足ストライカーに「新しい発見」【見解】
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【専門家の目|太田宏介】2月だけで前田は公式戦8戦10得点
日本代表FW前田大然がスコットランド1部セルティックで存在感を高めている。2月は8戦10得点と爆発。この好調を見た元日本代表DF太田宏介氏は「古橋(亨梧)選手が抜けて目付きが変わった気がします」と、スピードアタッカーの表情の変化に注目していた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)
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前田の特徴は、持ち前のスプリントを生かしたプレス、ボール奪取。そこから得点につながるパターンも多い。2022年夏からセルティックへ移籍し、今シーズンは公式戦39試合25得点9アシストとキャリアハイをすでに更新している。1月にFW古橋亨梧がフランス1部スタッド・レンヌへ移籍。以降、前田がハイペースで得点を量産している。
太田氏は「古橋(亨梧)選手が抜けて、このチームのストライカーならないといけないという強い意志を感じました。プレー中でもなんだか目付きが変わったような気がします」と、前田の変化を見つめる。
「やはり今までは、古橋選手というエースがいたからこそ、チャンスメーカーとしてサイドから中心に点を取らせるためのシフトになっていたと思います。前田選手は今シーズン、3トップの真ん中を務める機会も増えました。これまで以上に相手のルーズな部分のミスを突いてこぼれ球を拾ってシュートにつなげることができていると思います。フィニッシュワークの精度も際立っていると思います。結構ワンタッチでのゴールが多いんですよね」
こうしたプレーエリアの変化が、前田のゴール数にも影響していそうだ。「スコットランドであれば、ウイングよりも前で勝負した方が点をたくさん取れるという新しい発見があったのかもしれません。本当に生き生きしています」と。UEFAチャンピオンズリーグ(CL)でも9戦4発。世界の舞台で十分に結果も残している。「すごいいいステップアップの仕方をしていますよね」。夏以降、ビッグクラブ移籍への期待も太田氏は隠さなかった。
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太田宏介
太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。