「練習も10人ほどでしかできなかった」 集団食中毒で異例事態…決勝弾ヒーローが明かす裏側
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藤枝は昨年9月仙台戦以来の白星
藤枝MYFCは3月1日、J2リーグ第3節でブラウブリッツ秋田戦を2-1の逆転勝利で下した。今シーズン初白星を導いたDF前田翔茉は、集団食中毒に見舞われたクラブ事情も含め、異例の事態でも踏ん張った結果を「気持ちがつながって良かった」と喜びを言葉にしている。
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藤枝は2月28日にトップチーム選手、スタッフに集団食中毒が発生したことを公式サイトで発表。スタッフ含め25人が下痢や嘔吐などの症状を訴えたとしていた。秋田戦は感染症対策を徹底し、選手、スタッフ、観客の安全を確保した上で予定通り開催するとしていた。
その影響もあり、6人が前節からスタメン交代。FW登録の選手が4人並ぶこれまでにない布陣となった。また、ホームゲームながら9人が許されるベンチ入りメンバーも7人となっている。2連勝中の秋田に先制を許したが、前半終了間際に同点に追い付く。そして1-1で迎えた後半43分、今季初先発だった前田が歓喜の逆転ゴールをもたらした。
試合後のインタビューで前田は「秋田は縦に速く勢いがあり、僕も慣れないポジションだった」と、メンバーが大幅に変わったなか苦しんだゲームを振り返る。「いろいろな件がありメンバーも固定されず、練習も10人ほどでしかできなかった。セットプレーの練習のコーンを置くくらい。何とかねじ込んでやろうという気持ちがつながって良かった」と自身の得点から勝利を手にできたことに安堵した。
藤枝は2024年9月14日の昨シーズン第31節のベガルタ仙台戦(3-2)以降勝利から長く遠ざかっていた。前田も「去年の9月から勝てていなかったということで、自分の藤枝出身ですし、1勝の大きさも分かっている。サポーターに感謝を伝えたい」と、地元クラブへのさらなる貢献を誓っている。