UEFA、今季CL決勝でドローンテロ対策措置を検討 ドルト爆破事件を受けて警戒強める

決勝の舞台ミレニアム・スタジアムの屋根を無条件で閉めるように要求

 2015年11月にパリのスタッド・ドゥ・フランス付近で起きた同時爆破テロをはじめ、12日のドルトムントのチームバス爆破事件など、サッカー界にも過激なテロリズムの魔の手が迫っている。こうした異常事態にUEFA(欧州サッカー連盟)は警戒を強めており、今季のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)決勝では小型無人機「ドローン」によるテロ対策措置を取ることになるという。英紙「ザ・サン」が報じた。

 今季のCL決勝はウェールズにあるミレニアム・スタジアムが舞台となる。このスタジアムの屋根は開閉式だが、悪天候などの止むを得ない場合を除き、通常は開いたままで使用される。現地時間6月3日に予定されている欧州一を懸けたファイナルでも、よっぽどのことがなければ屋根は開いたままで試合が行われるはずだ。

 しかし、UEFAは無条件で屋根を閉めるように要求するという。理由はドローンを使ったテロ行為対策だとしている。

 世界中で猛威を振るうイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」は、以前からテロ攻撃で使用するためにこの小型無人機の性能を向上させていると言われている。ドルトムントのチームバス爆破事件にもイスラム過激派に強い影響を受けた人物の関与が疑われており、UEFAもこうしたテロに対する警戒を強めている。

 CL決勝は世界中が注目するイベントで、スタジアムは超満員で膨れ上がることは必至。仮にスタジアム内で爆発が起これば、多くの犠牲者が出る可能性が高い。UEFAのジョルジョ・マルケッティ氏は「あらゆるリスクの可能性を考慮に入れる」とコメントし、慎重な姿勢で準備を進めていく方針を示した。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

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