シュート大外しでも…カウントになる? 知っておきたいサッカーの正式記録方法【解説】

サッカーにおけるシュートの定義とは?(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】
サッカーにおけるシュートの定義とは?(写真はイメージです)【写真:徳原隆元】

正しいサッカールール&規則解説:第2回/シュート数のカウント方法

 Jリーグの2025シーズンが始まり、仲間内で話をしている時に「シュート数〇本って、凄いよね」という話になることもありますよね。そもそも、Jリーグではシュートをどうカウントしているのか……ここではどのように定義づけし、シュート数として記録しているのかをまとめてみました。(文=森 雅史)

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 Jリーグの試合におけるシュート数に関しては、記録員がしっかり条件を判断して決めています。まず、シュートとしてカウントされるのは、攻撃側チームの選手が直接得点することを目的にボールに意図的にプレーした場合に「シュート」として記録されます。

 しかし、大きくゴールから外れた場合はシュートとしてはカウントされません。では、どれくらいまでの範囲が「シュート」とされるのか。それはシュートの成功確率が違ってくる、ペナルティーエリア(PA)の中と外で違ってきます。

 PAの外からのシュートの場合、幅はゴールライン超えた位置が近くのゴールポストから11メートル以内(ゴールエリアとPAの中間まで)、高さはクロスバーから5メートル以内(地表からゴール3個分の高さまで)だった場合に「シュート」と記録されます。

 PAの中からのシュートの場合、幅はゴールラインを越えた位置が近くのゴールポストから5.5メートル以内(ゴールエリアまで)、高さはクロスバーから2.5メートル以内(地表からゴール2個分の高さまで)だった場合に「シュート」と記録されます。

 ただし、ゴールライン付近からのプレーでは、ファーサイドのポストを狙った結果、ボールがゴールエリアを越えて出ることがあってもシュートとして記録されます。

 では、シュートを相手選手がブロックした場合はどうなるのか。これもPAの中と外では変わってきます。

 PAの外でのプレーの場合、守備側選手が防ぐまで3メートル以上の距離があった場合は「シュート」としてカウントされます。一方、PAの中でのプレーの場合、守備側選手が防ぐまでに1メートル以上の距離があった場合は「シュート」としてカウントされます。

 つまりPAの中でゴールに向かってボールを蹴ったとしても相手選手がすぐ前にいてブロックした時は「シュート」数に入りません。「〇〇選手、シュート! 相手に当たりました」という時の距離によっては、シュートにカウントされないのです。「〇〇選手はシュートしたのにシュート数に入っていない」ということもあるのでご注意ください。

(森雅史 / Masafumi Mori)



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森 雅史

もり・まさふみ/佐賀県出身。週刊専門誌を皮切りにサッカーを専門分野として数多くの雑誌・書籍に携わる。ロングスパンの丁寧な取材とインタビューを得意とし、取材対象も選手やチームスタッフにとどまらず幅広くカバー。2009年に本格的に独立し、11年には朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の平壌で開催された日本代表戦を取材した。「日本蹴球合同会社」の代表を務め、「みんなのごはん」「J論プレミアム」などで連載中。

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