J2単独最下位も…大敗に岩政監督「1-2より0-3の方がよかった」 頭を悩ます根深い問題

札幌を率いる岩政大樹監督【写真:Getty Images】
札幌を率いる岩政大樹監督【写真:Getty Images】

守備に危機感「ここに関しては少し根深い問題があるなと思っています」

 北海道コンサドーレ札幌は2月23日、敵地で行われたJ2リーグ第2節で、ロアッソ熊本に0-3で敗れた。大分トリニータに0-2で敗れた開幕戦からスタメンを6人入れ替えて臨んだが、またしても完敗で早くも単独最下位に。岩政大樹監督は、「1-2になるよりも0-3になる方がはっきりしてよかった」などと語った。

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 前半、開幕戦ではベンチ外だったFW中島大嘉、MF長谷川竜也らが積極的な動きで存在感を見せる。しかし、同28分に中途半端なクリアを拾われ、クロスからボックス内でフリーのFW半代将都に押し込まれた。さらに後半4分にもクリアを回収され、カウンターから追加点。同アディショナルタイム1分にはダメ押しの3点目を許した。

 岩政監督は試合後、「最後のうちのシュートがバーに当たって、その流れのなかで3点目が向こうに入ったことが物語っていますが、自分たちは非常に悪い流れにいる」と総括。「あれで1-2になるよりも0-3になる方がはっきりしてよかったなと思っている。まあ、強気にあえて言っていますが」と苦笑いを見せた。

 昨シーズンはJ2降格を味わったものの、主力選手の大半の引き止めに成功したことで昇格候補と見られていた札幌。岩政監督はこの日の攻撃面ではやりたい形も出せたとしながら、「逆に守備というか、守れないというところですね。ここに関しては少し根深い問題があるなと思っています」と危機感を滲ませた。

 また、ジェフユナイテッド千葉ら5クラブが2連勝で6ポイント差。「これに関してはシーズン前に選手たちに共有していますが、他のチームの勝ち点は一切関係がないと言っています。自動昇格を考えるのであれば試合数×2ですね。勝ち点4離されているという考え方をしています」と説明した。

 危機的状況なのは間違いないが、前体制からピッチ上での原則が大幅に変わって適応に時間がかかっているのも事実だろう。この日もパスを出したスペースに誰も走りこんでいない、つなぐことを意図したクリアを回収される、ボックス内で相手選手をフリーにしてしまうといったチグハグな状況が散見された。

 キャプテンを務めるMF高嶺朋樹は「話にならない試合内容」と言及。「戦術うんぬんより1人1人の姿勢だったりとか、そういうところ。別に守備のテコ入れをするというよりは、1人1人の意識の低さというか、どこかやっぱりJ2というところで甘えみたいなのがあるんじゃないかなと思いました」と振り返った。

 また、最終ラインを担った2人も自身のパフォーマンスの不甲斐なさに落胆の表情。今季初先発のDF西野奨太は「毎回の練習でしっかり全員が意識してやっていますけど、いざ試合になったら最後の最後まで詰めきれていないなという感じです」と話すと、DF大﨑玲央も「自分の責任は感じています」と語った。

 次節は岩政監督の地元でもあるレノファ山口と対戦する。その後、第4節にしてようやくホームでジェフユナイテッド千葉を迎え撃つという日程は、熊本で長期キャンプを組む雪国ならではの難しさ。攻撃、守備ともに山積みとなっている課題をどれだけ早く解決していけるか、新監督の手腕が試されている。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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