19歳日本人の繊細タッチ「騙される」 欧州名門で相手3人置き去り&鋭い切り返しの豪快弾【見解】

バイエルン・ミュンヘン女子の谷川萌々子【写真:Getty Images】
バイエルン・ミュンヘン女子の谷川萌々子【写真:Getty Images】

【専門家の目|太田吉彰】19歳ながらバイエルンで躍動する谷川

 19歳日本人が欧州名門バイエルン・ミュンヘンで名を轟かせている。ドリブルで3人翻弄、強烈なミドルも放ったなでしこジャパン(日本女子代表)MF谷川萌々子について、元日本代表MF太田吉彰氏は「出場機会増えるんじゃないですか」と、さらなる躍進を想像していた。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 ドイツ1部バイエルン・ミュンヘン女子に所属する谷川。現地時間2月12日のドイツ女子カップ戦(女子DFBポカール)準々決勝フランクフルト戦では、1-1で迎えた延長前半3分に個人技で局面を打開。キックフェイントで1人をかわし縦へ突破、もう1人を左アウトサイドのタッチで軽々と置き去りにし、3人目もかわしてラストパスで味方の勝ち越しゴールをお膳立てしている。

 また延長前半14分には、ペナルティーエリア手前からクロスバー直撃の強烈ミドル。左足でバイエルン加入後初ゴールもマークするなど強烈なインパクトを残した。太田氏は特にその谷川のボールの持ち方において「細かいタッチの中に大きなモーションを入れているので、DFは騙されます。だからこそなかなか飛び込めない」と、絶賛を送る。

「左右両方どちらでもドリブルができます。常に触れる位置にボールが置いてあり、常にルックアップしている状況です。周りの状況もしっかりと見えていますね。細かいタッチで行くと、ファウルも怖いのでDFもなかなか足を出せないです」

 168センチと大柄な谷川。繊細なタッチとダイナミックなモーションの組み合わせは、相手にとって大きな脅威となる。太田氏も改めて「結果も残せてチームも勝利に結びつけました。海外は結果が凄く大切。自ら行くという強いメンタルの持つ選手が海外でも上に行けている印象があります。こういったところで結果を残せる能力の高さは素晴らしいです。出場機会増えるんじゃないですかね」と、期待も込めた言葉を残してくれた。

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太田吉彰

おおた・よしあき/1983年6月11日生まれ、静岡県出身。ジュビロ磐田ユース―磐田―仙台―磐田。J1通算310試合36得点、J2通算39試合4得点。トップ下やFW、サイドハーフなど攻撃的なポジションをマルチにこなす鉄人として活躍した。2007年にはイビチャ・オシム監督が指揮する日本代表にも選出。2019年限りで現役を引退し、現在はサッカー指導者として子どもたちに自身の経験を伝える活動をしている。

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