「J2らしい戦い」と岩政監督…ロングスロー戦術に「屈した」 昇格候補が完敗した理由

札幌・大﨑玲央(左)と岩政大樹監督【写真:徳原隆元】
札幌・大﨑玲央(左)と岩政大樹監督【写真:徳原隆元】

岩政監督「自分たちはそういう戦いを選んでいませんし、選ぶつもりもありません」

 北海道コンサドーレ札幌は2月16日、J2開幕戦で大分トリニータと対戦し、0-2で敗れた。今季から就任した岩政大樹監督の初陣は、まさかの完敗という厳しい結果。ロングスローとフリーキックから2点を奪われ、大分の術中にはまった。岩政監督は相手のサッカーを「J2らしい戦い」とし、試合を振り返った。

【PR】ABEMA de DAZN、日本代表選手の注目試合を毎節2試合無料生中継!

 0-0で迎えた後半28分、左サイドから大分DF吉田真那斗が放り込んだロングスローから失点。相手が逸らしたボールが札幌DF大崎玲央に当たり、大分FW有馬幸太郎にこぼれてしまう。これを有馬が冷静に右足で流し込んだ。さらに後半39分にも右サイドからFKを許し、似たような流れでこぼれ球を押し込まれた。

 岩政監督は試合後、「失点に関しては、僕は不運だと捉えることはないです。僕はディフェンダーでしたので、全てに理由があると思っています。原因としては、どちらかというとセットプレーで入れられたことよりも、セットプレーを与えてしまったことのほうが僕は問題だと今は捉えています」などと語った。

「相手のファウル気味のプレーでセカンドボールを持っていかれて、少し出足で遅れてファウルしてセットプレーというシーンが続きました。スローインも含めて深いところに入れられるところで、相手の徹底したやり方に結果的に屈したということ。うちが拾ってもスローインになってゴール前に入れられて。

 最近日本で流行っていますけれども、この戦い方に自分たちが屈したということ。自分たちはそういう戦いを選んでいませんし、選ぶつもりもありませんが、負けていてはいつまでも説得力がないので、結果を出さないといけないと強く思いました。こういう戦いがJ2で増えるだろうと伝えなければいけない」

 また、3バックの中央で起用されたDF大﨑玲央も「できればファウルなしでというところは大前提ですけど、するのであればできるだけ自陣から遠いところ。スローインで切るのであっても自分たちのゴールからできるだけ遠いとこからやらせないと」と言及。相手サッカーに主導権を握られたことを悔やんだ。

「ロングスローをしてくるチームがここから出てくると思いますけど、毎回毎回失点してもいいのかなと思うので、そうなってしまったときに自分たちがどう対応するのか。セカンドボールが切れるまで守り抜かないといけないと思う。今日のような試合を0で終えるというところは目指していかないといけない」

 J2が「魔境」と呼ばれる理由は多々あるが、一撃に秀でた戦術を取ってくる個性豊かなチームが多いこともその1つ。第2節で対戦するロアッソ熊本は大分とはタイプが異なるため、打って変わってチームが機能する可能性もある。一方で昇格を目指すうえでは、苦手パターンは早々に解消しておきたいところだ。

page1 page2

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング