中村について菅、荒木、田中が絶賛

　サンフレッチェ広島は2月16日、J1リーグ開幕節のFC町田ゼルビアとの対戦で2-1の逆転勝利を飾った。決勝弾を決めたのは22歳のFW中村草太。大卒ルーキーながら結果を残し続ける中村は、チーム内でも同僚から絶賛の言葉が漏れた。

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　1-1で迎えた後半27分からFW加藤陸次樹と交代で投入された。「今スタメンで出ているトルガイ選手、陸次樹選手に比べるとうまさなどがまだ自分には足りないです。でも自分が2人に勝てるスピード、動き出しで勝負したいと」。強い思いを持ってピッチに立った中村は、5分後にFWジャーメイン良の強烈ミドルのこぼれ球にいち早く反応しゴールを決めて見せた。

　会場のボルテージも最高潮に上がった瞬間。2月12日に行われたAFCチャンピオンズリーグ2（ACL2）ノックアウトステージ・ラウンド16第1戦ナムディンFC（ベトナム）戦に続く公式戦2試合連続の得点だ。最終ラインを統率していたDF荒木隼人は「スピードがあって、アジリティーもあるし、なおかつ走れる。本当にいい選手」と賛辞を送る。

　また後半からピッチに立ちサイドで良い関係性を築いていたMF菅大輝は「本当に頼りになります。新人とは思えないくらいの活躍ですね」と笑顔を見せた。「『スペースに出して』と、中村選手が試合に入ってきたときには伝えてくれます。あまり近づきすぎないようにサポートをしています」と、うまくコミュニケーションも取り中村を生かすシステムが出来上がっていることを明かした。

　新加入のMF田中聡も中村について「しっかりいい準備毎日してますし、本当にポテンシャルはすごい持っていて、（活躍は）全然驚かないです。当然って言ったらあれですけど、取るよなっていう感じです」と、ここまで結果を残す大卒ルーキーの存在を語っている。

　当の本人は「プロの世界は別次元」と、自身の課題も見据える。「日頃の練習からもそうですが、頭の回転だったり、質のところ。シュートは結果出ているが、ドリブルなどの状況判断も含めて（スタメン組と）差があるなど感じています」。スタメン奪取も狙う若武者は「どの立場でも全力を尽くす」と鋭い視線を次に向けていた。