38歳の鉄人が90分間フル出場「全然余裕」 3バックの新境地、追い求める「もうちょっと」

ベテラン長友佑都が開幕節にフル出場
鉄人が2年連続の開幕フル出場を果たした。2月15日、FC東京はJ1開幕戦で横浜FCと対戦して1-0で勝利した。今季、松橋力蔵監督を新たに指揮官に据えたFC東京は、この試合を3-4-2-1の布陣で臨んだ。38歳の日本代表DF長友佑都は、左ウイングバックで先発出場すると、最後までサイドを封殺。2023シーズンの浦和戦(2-0)以来2年ぶりの開幕戦完封勝利に貢献した。
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試合を振り返り長友は「勝ったことが開幕戦はすべてかなと思います。内容的には、まだまだ詰めないといけないところがあります。なかなか開幕でみんな緊張感があって固かったり、あとはグラウンドがちょっと固くて、つなぐサッカーが難しかったりしたので簡単ではなかったですけど、守るべきところを守り、勝てたことが今日のすべてかなと思います」と、勝ち点3を挙げられたことを収穫に挙げた。
FC東京では長らく4バックでやってきたこともあり、松橋力蔵新監督が採用した3バックは新鮮に映った。そのなかで前半は1年でのJ1復帰を成し遂げて勢いのある横浜FCに苦しめられる場面もあったが、しっかりと相手を完封して敵地で勝ち点3を取り切った。
長友は「3バックも正直、練習試合で2試合くらいしかできていない」と言い「まだまだこれから。まだ全然完成ではないので。ここからまた課題を修正したり、コミュニケーションをとったりしながらやっていけば、もっともっと良くなる感覚がある」と、手応えを口にした。
現在、日本代表で森保一監督も3-4-2-1をベースにしている。日本代表に招集されながらも出場機会を得られていない長友にとっては、どれだけできるかを示しやすい環境とも言えるだろう。
後半には足をつる選手も出てきたなか、チーム最年長の長友は、いきなりのフル出場にも「全然、余裕でしたね」と胸を張り、「まだまだ全然90分動けるなと。体力的にも問題なかったですし、ただもうちょっと攻撃に絡みたかった。ちょっとロングボールが多すぎたので。もうちょっと攻撃に自分が絡む回数を増やしていきたい。守備はまったく問題なかった。最後の最後までアプローチのスピードとか(落ちなかった)。(対峙した)鈴木準弥がね、クロス良いものをもっていますし、横浜FCには高い選手も中にいるので、そこをしっかり抑える部分で、守備の役割は果たせたんじゃないかなと思います。開幕戦は簡単じゃない。勝って次に進めたのは非常に大きかったと思います」と、充実の表情を見せた。
次節は昨季2勝にとどまったホームである味の素スタジアムで、FC町田ゼルビアとの対戦になる。長友は「ホームで去年、なかなか勝てなかったので。ちょっと今年は違うぞというところを見せたい。良い準備をしたいと思います」と、2020シーズン以来となる開幕2連勝を見据えた。
(河合 拓 / Taku Kawai)