クロップがJクラブ視察で「喜びを爆発」→眼光が一変…“数分間”で垣間見えた名将の姿

大宮の試合を視察したユルゲン・クロップ【写真:加治屋友輝】
大宮の試合を視察したユルゲン・クロップ【写真:加治屋友輝】

大宮の開幕戦で現地観戦に訪れた世界的名将

 白い歯の光る笑顔がトレードマークの世界的名将、ユルゲン・クロップが2月15日、NACK5スタジアム大宮にやってきた。ドルトムントやリバプールを栄光に導いた指揮官として名を馳せたドイツ人は、今年から就任したレッドブル社のグローバルサッカー責任者として、開幕戦となるRB大宮アルディージャ対モンテディオ山形の現地観戦に来日した。

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 大宮は昨年、世界各国で複数のサッカークラブを運営するグローバル企業であるレッドブル社の傘下となった。J3で優勝を果たし、2年連続の昇格を見据えるなか、始球式の役目を務めたクロップは、そのままスタンド上部へと移動し、和やかな表情でガラス越しに試合を見守った。

 後半7分に先制点が決まった際は、満面の笑みを浮かべながら拍手を送っていたが、1-1で迎えた同アディショナルタイム、ラストプレーで劇的な決勝弾が決まると、大興奮したクロップが目の前のガラス窓をガッツポーズした拳でガンガンと叩きながら喜びを爆発させ、関係者と熱いハグを交わして盛大に祝福。クロップらしさが全面に映し出された光景だった。

 一方、最も印象に残った姿は、前半が終了し、ハーフタイムに入った瞬間だった。15分間の休憩タイムに、関係者たちはぞろぞろと移動を始めたなか、クロップだけは立ち上がったまま微動だにせず、ロッカールームに引き上げる出場選手たちと入れ替わりでピッチに入ったサブメンバーの取り組みに、しばらくの間、真剣な眼差しを向けていた。

 14年ぶりのUEFAチャンピオンズリーグ(CL)優勝、30年振りのプレミアリーグ制覇を成し遂げたリバプールの時代も、試合前のウォームアップでは常に先発メンバーと同様の熱量でサブメンバーに対しても目を光らせ、緻密なコミュニケーションを図っていた。ガラス越しに見せた試合外のわずか数分間に、クロップの大切にしている信念が垣間見えた。

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