最後のタイトルから10年…立ちはだかる“本命”とは 命運を左右する負傷者と夏の移籍【J1順位予想】

大阪ダービーで今シーズンが幕を開ける【写真:徳原隆元】
大阪ダービーで今シーズンが幕を開ける【写真:徳原隆元】

優勝候補の本命は広島か、G大阪は宇佐美貴史を最大限に生かせるかがカギ

 2月14日、ガンバ大阪対セレッソ大阪の“大阪ダービー”でJリーグの2025シーズンが幕を開ける。例年よりもスタートの早いキャンプ期間を経て、各チーム調整を進めてきた。すでに富士フイルムスーパーカップやAFCチャンピオンズリーグで今季の初戦を終えているチームもあるが、熾烈な戦いが繰り広げられるであろうJ1リーグの順位を予想する。

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 まず2015年以来、10年ぶりの優勝奪還に燃えるサンフレッチェ広島は優勝候補。昨季、最終節で王者を逃し、今季に懸ける思いはどこよりも強い。FWゴンサロ・パシエンシアやMF松本泰志ら主力級を放出したが、ジュビロ磐田から加入したFWジャーメイン良は、高さがあり、両サイドが特徴的な広島で得点量産が期待される。

 ミヒャエル・スキッベ監督は昨季のV逸について大きな要因は“得点力”だとしている。いかに攻撃パターンを増やせるか。何より大きな補強だったのが湘南ベルマーレから加入したMF田中聡。富士フイルムスーパーカップではMF中島洋太朗とコンビを組み、18歳を生かすためのマルチタスクをこなした。FW陣に注目が行きがちだが、田中と中島の若きボランチコンビが広島の生命線。開幕戦では6番を継いだMF川辺駿が起用されると見られるが、熾烈な中盤争いは層の厚さを感じさせる。7日まで宮崎キャンプを積み、徹底してきたスキッベ・サンフレッチェの底力には注目だ。

 昨年からの積み上げでいうと、ガンバ大阪も堅守が健在。昨季途中で離脱したDF三浦弦太も順調にリハビリを重ねており、ポジション争いに加わってくる。シーズン途中からはAFCチャンピオンズリーグに出場する可能性があり、層が厚いに越したことはない。

 G大阪も直前でタイトルを逃した悔しさは忘れていない。昨季の天皇杯決勝でヴィッセル神戸に敗れ9年ぶりの栄冠とはならなかった。最後のタイトル獲得から10年。ベストイレブンのFW宇佐美貴史を最大限に生かせるかがカギ。高卒ルーキーMF名和田我空、MF奥抜侃志らに加えて、強力な点取り屋をどれだけ補強できるか。

 シーズン前のキャンプでは各チーム、思いがけない負傷者が出ている。キャンプでかなり好調だった名古屋グランパスFWキャスパー・ユンカーの離脱は手痛い。新守護神のGKシュミット・ダニエルに加え、代役がどこまで飛躍できるか。上位進出に期待を寄せたいのが京都サンガF.C.。昨季途中からJリーグを震撼させたFWラファエル・エリアスが完全移籍で加入。さらに2人のブラジル人が加わりスケールが増した。MF奥川雅也の復帰もあり、ファジアーノ岡山との開幕戦でスタートダッシュを切れれば波に乗れそうだ。

 各クラブ、夏の移籍も成績を左右する。川崎フロンターレDF高井幸大や柏レイソルFW細谷真大ら日本代表級の動向には引き続き注視したいところだ。

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