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復活を期すトーレスが国王杯で宿敵レアルから2得点 「すごく幸せなんだ」
完全復活への大いなる一歩
今冬ACミランからアトレチコ・マドリードに期限付き移籍した元スペイン代表FWフェルナンド・トーレスは15日、スペイン国王杯レアル・マドリード戦の第2戦で移籍後初ゴールを含む2得点の大活躍を見せた。チームの8強進出に貢献した。
この日は、クロアチア代表FWマリオ・マンジュキッチがインフルエンザでダウンしたため、トーレスに先発の機会が回ってきた。
その悩める男が、宿敵の牙城を崩した。試合前、レアルFWクリスティアーノ・ロナウドのFIFAバロンドール受賞セレモニーで高揚した敵地サンティアゴ・ベルナベウは、わずか開始49秒で沈黙を 迎えた。カウンターのチャンスから赤と白のユニホームを着たエルニーニョが疾走する。FWアントワン・グリーズマンのサイドからのクロスに左足でボレーシュート。後半1分にもグリーズマンからのラストパスに呼応し、2点目を沈めた。
今夏チェルシーからACミランに期限付き移籍で加入したが、序盤の右足首のねんざの影響でわずか1得点に終わっていた。だが、レアルとのこの1試合だけでミラン時代のゴール数を超えた。
試合後、トーレスは地元紙「AS」に対し、こう語っている。
「僕はすごく幸せだ。このラウンドを突破するには余裕を持ってプレーする必要があった。先制点こそ僕たちの求めていたこと。この戦いは危機的状況にも、苦戦することもなかった」
チームを救うゴー ルはレアルの本拠地での初得点。トーレスは、喜びを隠せない様子だった。
「勝てたし、ゴールを決めることができなかったスタジアムで2得点を決めることができて、笑顔になってしまうんだ」
レアルもスペイン代表DFセルヒオ・ラモス、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドのゴールで2-2に追いついたが、2試合合計で4-2としたアトレチコが8強進出を確定。4強進出をかけてバルセロナと激突することが決まった。
ミラノで失意の3カ月間を過ごしたトーレス。復活を懸けて、キャリアをスタートさせた古巣へと7年半ぶりに戻ってきた。そして、かつて“神の子”と称えられた、地元の英雄は完全復活への大きな一歩を踏みしめた。
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集 部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images