大変貌のJリーグ指揮官「次の日本代表監督にも」 名手も認める手腕「彼は優秀」【インタビュー】
![川崎フロンターレに移った長谷部茂利監督【写真:徳原隆元】](https://www.football-zone.net/wp-content/uploads/2025/02/12174936/20250212_hasebe_tokuhara.jpg)
川崎で指揮を執る長谷部茂利監督に注目「現役時代も頭がすごく良かった」
2025年のJリーグ開幕が迫るなか、2月16日のJ1リーグ開幕節「東京ヴェルディVS清水エスパルス」(BS松竹東急)生中継の解説者で、同局の東京V応援番組「カモン!ヴェルディ!!」にてMCを務めている元日本代表MF北澤豪氏は、1人の日本人監督に注目。「次の日本代表監督にもピックアップできる人材」と太鼓判を押している。(取材・文=河合拓/全3回の2回目)
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今オフはJ1全20クラブのうち8クラブが新監督を迎えた。そのなかで注目の監督の1人が、アビスパ福岡から川崎フロンターレに移った長谷部茂利監督だ。
現役時代の長谷部監督は中盤の司令塔であり、中央大を卒業した1994年にヴェルディ川崎に加入。当時は北澤氏をはじめ、元日本代表MFラモス瑠偉氏、元ブラジル代表MFビスマルク氏ら、そうそうたる顔ぶれの選手が揃っていたが、大卒ルーキーながら20試合に出場した。その後も1997年には当時JFLだった川崎フロンターレへ期限付き移籍し、翌98年からはヴィッセル神戸に加入して背番号10を背負った。ジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド市原・千葉)でプレーしたのち、2003年に現役を退いている。
指導者としての長谷部監督について、北澤氏は「彼は優秀だよ。次の日本人の日本代表監督を考える時にもピックアップできる人材」と絶賛した。
「現役時代も頭がすごく良かった。ただ当時は、『自分は合っている、正しい』というのを表に出しすぎていた感もあって、『合っているのに、なんで出られないんだ』っていう雰囲気が強すぎたのかもしれない。でも、それは勝ち気な選手時代であれば当然とも言える話だし、指導者に転身してガラッと変わった。自分の普遍的なコンセプトとして譲らないものを持ちつつも、人からの意見などを素直に聞き入れる姿勢も持っている。今では日本屈指の監督の1人だと思う」
2023年にルヴァンカップ優勝をもたらしたアビスパ福岡では、手堅く守って攻撃につなげるスタイルで、現実的に勝ち点を重ねていった。新天地となる川崎は、流麗なパスワークが売りのクラブだ。両者のスタイルは大きく異なっていたが、北澤氏は「福岡だったから、あのスタイルを採用していたと思う。多分、変えると思うよ。だって、もともとからね。エレガントなサッカーをする人だったから」と、V川崎出身の指揮官が川崎の流儀に沿ったチーム作りをすると分析した。
そして、「(鹿島アントラーズの)鬼木達監督もそうだけれど、長谷部監督が成功をすれば、いろんなものに影響してくるかもしれないし、本当に楽しみだなと思っています。本当に能力が高いから」と、新たな一歩を踏み出したかつてのチームメイトへ大きな期待を寄せた。