大卒でJオファー0→即渡米で「給料5万くらい」 再挑戦へ決意の帰国…運命を変えた練習参加【インタビュー】

アメリカから帰国後に横浜FCと契約を結んだ大﨑玲央【写真:Getty Images】
アメリカから帰国後に横浜FCと契約を結んだ大﨑玲央【写真:Getty Images】

札幌の副キャプテンに就任した大﨑玲央、米2部から開始した異色キャリア

 北海道コンサドーレ札幌のDF大﨑玲央が、今シーズンから副キャプテンに就任した。東京生まれだがハワイで育ち、桐蔭横浜大を経て米2部でプレーするという異色の経歴。英語を流ちょうに操ることもできる33歳のキャリア序盤について聞いた。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大/全3回の3回目)

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「親の仕事でハワイに行って、こっちに帰ってきたのが小6の夏っすね。英語を学んだという認識があまりなくて、そこで生活していたから、気づいたら勝手に身についていた。そこは親に感謝じゃないですけど、わざわざ塾に行って英語を学ぶとなっていたら、たぶん自分はできていないと思うので(笑)」

 物心がついた時には、英語の読み書きができたという大﨑。家庭内では日本語を使い、日本語学校にも通っていたことから「言語で苦労したことは全くないですね」という。「逆にこの年になっても、どこに行っても英語は世界共通語なので、海外でもコミュニケーションに困ることはないので」と明かした。

 ハワイでサッカーに出会い、帰国後は横浜FCユースから桐蔭横浜大へ進学する。Jリーガーを目指したが、卒業後に待っていたのはオファーゼロという現実。「どうしようかなという時に、アメリカでトライアウトがあると聞いて、ちょうど英語を喋れるし、何の迷いもなくそれに参加しました」と振り返った。

「2部のチームと2年契約して、海外でサッカーするのはすごく楽しかった。ただ、生活とかいろんなことで1人だったので、苦労したというかしんどい時期もあったっすね。給料めちゃめちゃ安いので、月5万くらい。出場給が1万とかで、家は払ってくれる。月7万もらっていたらいいほうくらいじゃないですか」

 その後、2年目のシーズンを終えて帰国。「そろそろJリーグに再チャレンジしたいというところで、何の話もその当時はなかったんですけど、自分の契約を切って日本に戻りました」という。しかし、ユース時代の古巣だった横浜FCに練習生として参加できることになり、2016シーズンから正式に契約を結んだ。

 その後は徳島ヴォルティスを経て、ヴィッセル神戸に移籍。J1でもレギュラーを掴み、天皇杯制覇そしてリーグ優勝に貢献した。「当時は本当に大変だなと思いましたけど、ああいう時期があっての今があると思うので、今考えれば良かったかな」。唯一無二の経験は、J1昇格に向けて札幌の力になるだろう。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)



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