渦中のアギーレ監督 アジア杯イラク戦前日会見での一問一答
「サッカーの話しかしません」
日本代表のハビエル・アギーレ監督は15日、アジアカップ1次リーグ2戦目のイラク戦を控え、公式記者会見に出席した。スペイン1部レアル・サラゴサ監督時代の八百長疑惑を巡り、バレンシアの地方裁判所に告発を受理された。この席上でもその質問を受けたが、「サッカーの話しかしない」とコメントを避け続けた。
会見場では、メキシコ人指揮官の表情を捉えようとするカメラマンのシャッター音はマイクを通じた声をかき消し、フラッシュが間断なくたかれた。
その異様な雰囲気の中で指揮官は登壇。イラク戦に出場すれば代表通算150試合出場となるMF遠藤保仁(G大阪)とともにメディアの質問に応じた。
「みなさん、こんにちは。明日はイラクとの非常に激しい戦いが待っている。イラクは非常に良いサッカーをする、非常に重要な選手を抱えているチーム。両チームとも勝ち点3で並んでいる。明日の勝者が、確実にこのグループを突破できるゲームになる。非常に強度の高い試合になると思う」
――昨日、八百長疑惑の告発が受理されたという報道がありましたが、監督の元に正式な表明があったか? 大会への影響や選手への話はあったのか?
「私は選手たちとサッカーの話しかしません」
――スペイン当局から訴状は届いたのか?
「サッカーの話しかしません」
――パレスチナ戦の日本代表のパフォーマンスは?
「いい前半だったと思うが、4点目を取った後、最後の40分は少しパフォーマンスが落ちた。次のイラク戦について考えてしまった。次のイラク戦に集中して臨めることになった」
――監督は1986年にメキシコ代表の選手時代、イラクと戦っているが、当時と印象の違いは?
「イラクは1986年に対戦した時も非常に強く、スピードのあるプレー強度のあるチームだと思った。アステカ競技場で対戦したことを覚えている。非常に難しい試合だった。簡単に勝てる相手ではない。最近のヨルダン戦など2試合を見た。コンビネーションがあり、勇敢で、プレー強度のあるチームだと思った」
――戦術、システム等の柔軟性が大事と言っていた。それはイラク戦で大事なものかを教えてください。
「選手たちには戦術的なベースを与えている。しかし、判断を下す自由は奪っていません。そして、それはチームの発展のことを考えて与えている自由であって、イラク戦のみのことだけを考えているわけではありません。彼らは非常に賢く成熟した選手たちなので、縛ってしまってはいけないと思う」