モヒカン→金髪→ショート…ネイマールの15年 カメラマン捉えた“ヘアスタイル遍歴”【秘蔵】

バルセロナ時代のネイマール【写真:徳原隆元】
バルセロナ時代のネイマール【写真:徳原隆元】

【カメラマンの目】髪型の変化や内面の成長を経て、ネイマールが古巣に帰還

 栄光のブラジルサッカー史にその名を刻むFWネイマールが、古巣のブラジル1部サントスに復帰した。これまでネイマールを撮影してきて15年ほどの歳月が流れたが、その間の彼にはプレー面での成長だけでなく、醸し出すオーラや髪型といった部分にも変化が見て取れる。(文=徳原隆元)

【PR】DAZNを半額で視聴可能な学生向け「ABEMA de DAZN 学割プラン」が新登場!

 世界屈指のスター選手へと駆け上がる、最初のステップとなったかつてのサントス時代は、表情もまだあどけなさが残り、髪型はソフトモヒカンでトップを金に染めていた。

 バルセロナ時代は金髪やショートヘアと多彩さが増す。2017年から所属したパリ・サンジェルマン(PSG)では、ショートヘアのときもあったが、2018年にはモヒカンにくせ毛を活かしたボリュームのあるヘアスタイルを披露している。

 こうして世界のトップシーンを走り続けてきたネイマールは、その言動からヒール感を漂わせているが、本質的には陽気なブラジル人という印象を受ける。声をかければ視線を向け、笑顔を作ってくれることも多い。だが、PSG時代では天真爛漫さはそのままで、ときに引き締まった表情から、スーパースターとしての風格を感じさせた。

 バルセロナ時代では華麗なテクニックを駆使し、前線へとボールを運ぶ攻撃面で重要な役割を担っていたが、リオネル・メッシとルイス・スアレスという強力な盟友がいたため、3人がバランスよく存在感を発揮していた印象がある。しかし、PSG時代はのちにキリアン・ムバッペの台頭があるが、チーム内におけるネイマールの中心選手としての存在感は大きく、その自覚がときに見せる精悍な表情に反映されていたのかもしれない。

 2022年ワールドカップ・カタール大会のネイマールの外見は、大会前半を黒にブラウンゴールドが混じったショートヘアでピッチに立っていたが、決勝トーナメントに入ってからは優勝を意識してかホワイトブロンドの髪でプレーしている。

 髪型の変化や内面の成長を経て、いま古巣に帰還し、サッカーへの取り組みも心機一転となったネイマールは、年齢的にも選手としての最終章を迎えていると言える。変幻自在のプレーで観客を魅了し、数々の栄光を勝ち取ってきた彼だが、いまだ手にしていないビッグタイトルがある。

 それはサッカー界最高峰の大会における王者としての称号だ。選抜を意味するセレソンの愛称を持つブラジル代表の一員として、2002年W杯日韓大会から遠ざかる世界制覇を成し遂げることが、ネイマールに残された最大のミッションだ。

page1 page2

徳原隆元

とくはら・たかもと/1970年東京生まれ。22歳の時からブラジルサッカーを取材。現在も日本国内、海外で“サッカーのある場面”を撮影している。好きな選手はミッシェル・プラティニとパウロ・ロベルト・ファルカン。1980年代の単純にサッカーの上手い選手が当たり前のようにピッチで輝けた時代のサッカーが今も好き。日本スポーツプレス協会、国際スポーツプレス協会会員。

今、あなたにオススメ

トレンド

ランキング