監督が「俺は解任される」…選手は「みんな泣いていた」 愛弟子が語った浦和最後の日【インタビュー】

駒井善成がミハイロ・ペトロヴィッチ監督との思い出を語った【写真:Getty Images】
駒井善成がミハイロ・ペトロヴィッチ監督との思い出を語った【写真:Getty Images】

札幌から横浜FCに完全移籍した駒井善成が恩師ミシャとの思い出を明かした

 北海道コンサドーレ札幌から横浜FCに完全移籍したMF駒井善成が、昨季限りで札幌の監督を退任したミハイロ・ペトロヴィッチ監督との思い出を語った。浦和レッズ時代から9年間にわたって指導を受けた恩師。「J2で無名だった自分を受け入れてくれた」と感謝が尽きない。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大/全4回の3回目)

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 2011年に地元の京都サンガF.C.でデビューし、2016年からミシャことペトロヴィッチ監督が率いる浦和に移籍。この年のルヴァンカップを制し、自身初のタイトルを獲得した。「なによりルヴァンカップのシャーレを一緒にかかげられたこと、これは本当に嬉しかった」と一番の思い出として記憶に残っている。

 さらにこの年はリーグ戦でも2ndステージ優勝。オフにはハワイ旅行へと向かった。「そこでみんなで集まってたわいもない話をしながら。監督と選手という形なんですけど、そこを離れたら友人みたいな感じで。この1日がすごく僕の中では思い出に残っていますね」。2017年はさらなる結果を期待された。

 駒井は自身初となるJ1での開幕スタメン出場を掴むなど、ミシャの元でさらなる成長を示す。ACLのFCソウル戦では、移籍後初得点も記録。「戦争に連れていくなら僕だと言ってもらったのはすごく嬉しかった。従順に戦える、任務を遂行する、そういうところで最大限の褒め言葉をもらいました」と振り返る。

 しかし、チームとしては結果を残せず。奇しくも第19節で昇格組の札幌に敗れると、7月30日にミシャの契約解除が発表された。

「本当に悲しかったですね。何かの歯車が噛み合わなくて勝てなかった。やはり浦和は厳しいなと思ったのと、本当にみんな泣いていたんですよね。ミシャがみんなの前で『俺は解任される』と言ったとき、自分の上の先輩たち含めてみんな泣いていて。こんなに慕われる人は他にいないだろうなと思いました」

 その後、堀孝史氏が新監督に就任すると駒井自身も出場機会を失う。そんななか、同僚でミシャと同郷のFWズラタン・リュビヤンキッチから「ミシャがお前のことめっちゃ気にしてるぞ」と伝えられたという。その裏ではミシャの札幌就任の話が進んでおり、駒井も後を追うように札幌へと移籍することになる。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)



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