屈強フィジカルも「いい」 G大阪へ復帰した20歳“逸材”「ほかの選手とはちょっと違う」【見解】

今季G大阪に復帰をした南野遥海【写真:FOOTBALL ZONE編集部】
今季G大阪に復帰をした南野遥海【写真:FOOTBALL ZONE編集部】

【専門家の目|太田宏介】G大阪に復帰した南野「フィジカルのベースもいい」

 ガンバ大阪に帰還した左利きアタッカー南野遥海は、2025シーズン注目の1人だ。すでにトレーニングマッチでも存在感を示している20歳FWについて、元日本代表DF太田宏介氏も「若さ以上に大人びたプレーをする」と驚きを感じている。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部)

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 小学生時代からG大阪の下部組織で育った南野。2022年にトップチームに2種登録、翌年正式にトップ昇格を果たす。同年はJ3テゲバジャーロ宮崎で研鑽を積み、2024年はJ2の栃木SCに育成型期限付き移籍。リーグで苦戦したチーム内でも35試合7ゴールをマークし、今年からG大阪へと戻ってきた。

「良いパサーがいて、より彼を生かしてくれるようなビルドアップができていれば、さらに数字は伸びたでしょうね。今調子が非常にいいですし、G大阪で宇佐美(貴史)選手などとプレーして『ここで動けば(ボールが)出てくるんだ』という感覚を身体に染みつかせれば、化ける可能性は大いにあります」

 太田氏も、G大阪にレンタルバックした若者に期待を寄せる。「ほかの選手とはちょっと違うなっていうところは感じます。フィジカルのベースもいい」と屈強な肉体を持つ南野の特徴を捉え、今後は「やはりまずは試合に出ることですね」と、実践で実力を示す場を作ることが1つ目標となることを見据えている。

「おそらくクラブとしても、丁寧に逸材を育てていきたい思いがあるはずです。まずはルヴァンなどカップ戦が中心になるかと思いますが、G大阪には実力ある選手が揃っているので、本当に今年ブレイクの可能性を秘めているなと感じます」

 そのうえで、まだ20歳と若い南野には、より“チャレンジ”してほしい思いも口にする。

「僕フリーキックとかセットプレー蹴り始めたのは25歳ぐらいからなんです。それまでは無縁でした。ちょっとしたきっかけで自分の武器が新たに作れたりする年齢だと思います。あのパワフルな左足と、身体の使い方……そういうセットプレーキッカーに名乗りを上げて強気に蹴り続ける姿勢を見せてほしいです。まだまだ20歳ですので、可能性は十分ありますね」

 ポテンシャルは太田氏も認める十分なクオリティー。強烈な左足を持つ20歳南野は、G大阪でどこまで出場機会を得られるのか。まずはタレント揃うJ1クラブで、自らの存在価値を高めていく必要がありそうだ。

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太田宏介

太田宏介(おおた・こうすけ)/1987年7月23日生まれ。東京都出身。FC町田―麻布大学附属渕野辺高―横浜FC―清水エスパルス―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。Jリーグ通算348試合11得点、日本代表通算7試合0得点。左足から繰り出す高精度のキックで、攻撃的サイドバックとして活躍した。明るいキャラクターと豊富な経験を生かし、引退後は出身地のJクラブ町田のアンバサダーに就任。全国各地で無償のサッカー教室を開校するなど、現在は事業を通しサッカー界への“恩返し”を行っている。

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