2年前よりチームは「より良い状態」 浦和監督が指摘した昨季の改善点「あまり良くなかった」

浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:轡田哲朗】
浦和のマチェイ・スコルジャ監督【写真:轡田哲朗】

31日のトレーニング後に取材対応を行った

 浦和レッズのマチェイ・スコルジャ監督は、沖縄県トレーニングキャンプが残り1日となった1月31日のトレーニング後に取材対応を行い、約3週間を総括した。「リーグタイトルを獲りたいという夢があります」という指揮官は「2年前と比較しても、より良い状態であると言えます」と自信を見せた。

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 スコルジャ監督は2023年に浦和を率い、決勝のみ23年に行われたAFCチャンピオンズリーグ2022を制覇。リーグ戦では4位に入り、サウジアラビアで開催されたクラブ・ワールドカップ(W杯)まで指揮した。しかし、家庭の事情もあり1年間で退任。昨季はペア・マティアス・ヘグモ監督が率いてスタートしたが8月末に解任されたことを受け、9月からスコルジャ監督が再び指揮を執っていた。

 キャンプという点では2年ぶりになる指揮官は「強度の高い練習をしてきました。ハードワークには高いレベルがあったと思います。2年前と比較しても、より良い状態であると言えます」と話す。MFマテウス・サヴィオ、MF金子拓郎、MF松本泰志といったJ1や海外クラブでの主力だった選手を獲得した今季について「新加入選手たちの順応のプロセスも非常にスムーズです。それは、メインになる選手たちの手助けもあるからだと思います」と話す。

 23年はリーグ戦の無失点が15試合あったものの、その内訳は7勝8分だった。昨季は10試合を指揮したが無失点の4試合は2勝2分に終わり6試合が無得点だった。堅守に定評があるが、得点力不足は勝ち切れない試合につながり勝ち点の伸び悩みとして表れた。スコルジャ監督も「まず、得点力アップは望んでいるところです。それは昨年あまり良くなかった。得点数は少なかったので、改善点です」と、課題として挙げる。

 それについて、この沖縄キャンプではより攻撃的な戦術共有や、力のある新加入選手の組み込みに注力した。「昨シーズンから今シーズンにかけ、大きな変化があると私は思っています。新加入選手にスキルがあるだけではなく、チーム全体の連携がより取れていると思います」と自信を見せる。

 既存のアタッカーたちを合わせ選手層は厚くなった。「今は最も強いグループを見つけようとしています。試合に勝つにはスタメンだけでなくサブの力も必要です。後半でのサブの選手のパフォーマンスは非常に重要だと思います。場合によっては、理論上はこの選手が最も強いのではないかと思われる選手がサブになることもあります。それは後半のためということです。ただ、それは去年もそうでした。今は私にとって強いグループ、セットアップを見つけようと思っています」と話す、采配力にも定評がある指揮官に手持ちのカードが増えたことは前向きな要素だ。

「2年前から言っていますが、Jリーグ、リーグタイトルを獲りたいという夢があります。今回は私に取ってセカンドチャンスですが、全員が同じ気持ちだと思います」と、クラブが掲げた最大目標のリーグタイトルと目線はそろっている。仕切り直しとなるスコルジャ監督率いる浦和は2月15日の開幕戦でいきなり2連覇中のヴィッセル神戸と対戦するが、その戦いぶりも含め注目の一戦になりそうだ。

(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)



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