筋肉ポーズ撮影に1週間、新ユニ発表には莫大予算 “レッドブル”大宮に注がれる新哲学

沖縄でキャンプを実施中の大宮【写真:FOOTBLL ZONE】
沖縄でキャンプを実施中の大宮【写真:FOOTBLL ZONE】

RB大宮の沖縄キャンプで早速変化が

 今季J2で戦う新生RB大宮アルディージャは2017年以来、9年ぶりのJ1昇格に向けて勝負の1年に臨む。就任2年目の長澤徹監督のもと、沖縄でキャンプを実施中。昨年、経営権がレッドブルに譲渡され、クラブ名やエンブレムを一新した。1月9日に行われた新体制発表会見ではド派手な演出が話題を呼び、海外のような新ユニフォーム発表の演出も大反響。“レッドブル体制”となった新シーズン、大宮に新たなフィロソフィーが注がれ始めている。

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 音楽や光で演出し、DJやフリースタイルフットボーラーが登場した新体制会見はJクラブの歴史を見ても規格外のものだった。昨年、同じくレッドブルが経営権を持つドイツ1部ライプツィヒを代表取締役社長兼ヘッドオブスポーツの原博実氏を始めとした各部署のクラブ関係者が訪問。間近で“レッドブル体制”を勉強した。

 それぞれの部署がマリオ・ゴメス氏らが所属するグローバルサッカー部門のスペシャリストたちと連絡を取り、指導を受けたり、新たなアイデアを築き上げていく。施設などハード部分、スポンサー獲得などだけではなく、細かな点でも“レッドブル流”が受け継がれている。

 例えば、選手のオフィシャル写真撮影1つにしても、筋肉がキレイに見えるポーズ、血管を浮き上がらせるためのポーズなどレクチャーがあり、例年ならキャンプ中に2日ほどで終えていた撮影を1週間かけてこなした。

 ド派手な新体制発表会見も、新ユニフォームを発表する一瞬に情熱を注ぐ。数秒の演出に対して1時間以上の綿密な打ち合わせがあった。ここには莫大な予算がかかっているという。グッズ作成にしてもアドバイスがあり、どうしたら“RB大宮アルディージャ”の価値を上げられるか、1つ1つ向き合っているようだ。

 ただ、レッドブルのやり方を押し付けるのではなく、大前提に「大宮アルディージャ」をリスペクトするという考えがある。クラブカラーの存続はそのうちの1つ。チームへも例えばキャンプ中のホテルにはトレーニング室を設置すること、などレッドブルからの配慮がある。

 モンテディオ山形との開幕戦にはグローバル部門の責任者である名将ユルゲン・クロップ氏が来日して視察することが決定。これに向けて新体制発表会見以上と言えるド派手なイベントが催される見通しだ。現場レベルでは長澤サッカーの継続を含めて大きな変更はない。それでも今後Jリーグのなかで“ワクワク”を届けてくれる存在になることは間違いないだろう。

(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)



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