カメラマン衝撃の奇抜ユニ「違和感だった」 着用5回の激レア…記憶に残る胸の縦線【コラム】
【カメラマンの目】ルーキー大迫勇也が印象に残った2009年の鹿島3rdユニ
2025年2月14日のリーグ開幕を迎えるにあたって、Jクラブはそれぞれ新たな指導者を招聘したり、選手を獲得して強化を図ったりしながら、さらなる向上に励んでいる一方、近年ではユニフォームも毎年のように新デザインが発表され、その変化が見て取れる。(文=徳原隆元)
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鹿島アントラーズと言えば1stユニフォームはレッド、2ndはホワイトを基調とするのが伝統だが、2009年には3rdユニフォームが存在し、その色は鮮やかなゴールドだった。
この3rdユニフォームはAFCチャンピオンズリーグ(ACL)のアウェー戦で3回、そしてリーグ戦とナビスコカップ(現・ルヴァンカップ)に各1回の5度だけ、選手たちがピッチで袖を通したレアなユニフォームだ。
鹿島がこの3rdユニフォームで臨んだ5試合のうち、ともにACLアウェー戦となる水原ブルーウィングス戦とシンガポール・アームド・フォーシズFC戦(SAF FC)の2回を筆者は取材している。
3rdユニフォームを最初に見た印象は、胸の中央をレッドとネイビーブルーの太線が縦に走るところは、ジーコを筆頭に常勝軍団として名を馳せた多くのレジェンドたちからイメージされる従来の鹿島らしさが感じられたが、やはりそこは違和感だった。ただ、新たな試みによって生まれたデザインでも、目にする回数を重ねていけば、そうした違和感はなくなっていったと思う。
このライブで見た2試合で印象に残っている選手は、SAF FC戦に先発出場を果たしたルーキーの大迫勇也(現・ヴィッセル神戸)だ。初年度から3rdユニフォームの色と同じくゴールドの才能を存分に発揮し、2014年にドイツへと活躍の場を移すまで、チームの中心選手として活躍した。
鹿島は2016年を最後にリーグチャンピオンの称号を手にしていない。新シーズンで鹿島がリーグ制覇を成し遂げるには、2009年の3rdユニフォームのゴールド部分のような、新たな勝利へのエレメントが必要だ。そのエレメントはこれまでの歴史で多く採用されてきた堅守速攻に、ポゼッションサッカーという新風を吹き込む鬼木達の監督就任である。
きっとサポーターたちは名門復活に期待を膨らませて、リーグ開幕を持っていることだろう。
徳原隆元
とくはら・たかもと/1970年東京生まれ。22歳の時からブラジルサッカーを取材。現在も日本国内、海外で“サッカーのある場面”を撮影している。好きな選手はミッシェル・プラティニとパウロ・ロベルト・ファルカン。1980年代の単純にサッカーの上手い選手が当たり前のようにピッチで輝けた時代のサッカーが今も好き。日本スポーツプレス協会、国際スポーツプレス協会会員。