スタンドから「不快な叫び声」 人種差別被害の久保建英、「わずかな笑顔」の冷静対応に現地注目

バレンシア戦に途中出場した久保建英【写真:Getty Images】
バレンシア戦に途中出場した久保建英【写真:Getty Images】

久保、バレネチェアが人種差別被害

 スペイン1部レアル・ソシエダは現地時間1月19日、ラ・リーガ第20節バレンシア戦で0-1の敗戦を喫した。この試合で、バレンシアのサポーター数人から日本代表MF久保建英らに対して人種差別的な発言があったとして、翌20日にクラブが声明を発表。現地でも「ウォーミングアップ中、選手たちは不快な叫び声を聞かされた」と報じられ、その波紋は広がり続けている。

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 クラブは公式X(旧ツイッター)で「数名のバレンシアサポーターが当クラブの選手たちに対して行った人種差別的な侮辱やその他の侮辱を強く非難する。こうした行為を行う一部の人物がバレンシアの偉大さを代表しているわけではないことは明白であり、サッカーやスポーツには、他者を侮辱し、不敬を働き、憎悪を煽るような人間が居場所を持つべきではない」とこうした発言を許さない姿勢を示した。

 スペインメディア「Noticias de Gipuzkoa」によると、「タッチラインでのウォームアップ中に、久保建英へ『chino(チーノ/中国男性の意)』、アンデル・バレネチェアへ『etarra(バスク地方のテロ組織ETA)』といった声が飛んだ」と報道。久保に対しては「チーノ、目を開けろ!」といった言葉が浴びせられたという。

 同メディアは、そうした声にも2人は反応せず、「どちらも冷静。侮辱の対象となったファンと対峙することはなく両者はわずかな笑顔さえ見せている」と、言葉に対する反応を見せなかったことも伝えた。

 ソシエダはすでに、今回の人種差別被害についてラ・リーガに通報済み。バレンシア側も、公式サイトで「拒絶と強い非難を表明」といった声明を発表した。かつてレアル・マドリードのヴィニシウスもこうした人種差別被害を受け大きな問題となったスペイン。今後のリーグ側の対応にも注目が集まる。

(FOOTBALL ZONE編集部)



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