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FIFA、16年決算は前年の約3倍となる410億円の赤字計上 汚職問題や各大陸への投資で支出増加
14年から18年の4年間のスパンでは110億円の黒字見込みと英メディア報じる
国際サッカー連盟(FIFA)は7日、2016年の決算を発表した。2015年に起きた放映権契約での汚職問題の法的費用などを含めて、2016年は約3億6900万ドル(約410億円)の赤字を計上し、英公共放送「BBC」の報道によると2017年には4億ユーロ(約548億円)にも及ぶ模様だと報じている。
2015年にもすでに1億ユーロ(約137億円)の赤字を計上していたFIFAだが、赤字額は約3倍に膨れ上がった計算になる。FIFA公式サイトによると世界経済の停滞、汚職問題による前FIFA職員の訴訟費用、そして各国や各大陸へのサッカー浸透のための投資が多額になったことが支出増加の理由だとしている。
一方でFIFAはロシア・ワールドカップが開催される2018年に大きな財政回復を見込んでいる模様で、「BBC」によると2014年から2018年の4年間のスパンで見た場合、8000万ポンド(110億円)の黒字になる見込みだという。
FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は公式サイトで「2016年は収支管理において透明性ある仕組みを用いて、FIFAへの信頼回復を図るための最初の、そして重要な一歩となる転換点だった」と話し、「コンプライアンス遵守について、FIFAは一切の妥協も許さない」と組織の浄化を図っているとの宣言をしている。
その一方でFIFAは2026年ワールドカップから本戦出場国数を「48」に拡大。特にアジア枠は、現行の「4もしくは5」から「8」に広がるのが濃厚と見られている。莫大な資金力を持つ中国や中東諸国の出場を見込んでいるのではないかと見る向きもある。そうした状況のなかでFIFAは“拝金主義”からの脱却を図れるのだろうか。
【了】
フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images