稲本潤一が絶賛「僕よりもだいぶ先の選手」 英名門で奮闘の日本代表…重宝される理由【インタビュー】

リバプールの遠藤航を稲本潤一氏が称賛【写真:Getty Images】
リバプールの遠藤航を稲本潤一氏が称賛【写真:Getty Images】

「マンデーフットボール」に出演した稲本氏、リバプール遠藤航を語った

 日本人として初めてイングランド1部プレミアリーグでプレーした元日本代表MF稲本潤一氏が、リバプールの現日本代表キャプテンMF遠藤航の状況について言及した。日本人として初めてアーセナルと契約するなど欧州進出のパイオニアの一人は、出番を得られなかった自身と比較したうえで「僕よりもだいぶ先をいっている選手」と遠藤を評していた。(取材・文=石川遼)

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 稲本氏は2001年、プロデビューしたガンバ大阪からアーセン・ベンゲル氏が率いたアーセナルへ期限付き移籍。日本人選手の欧州移籍が今ほど多くない時代に、ビッグクラブの門を叩いた。多くのスター選手を抱えていた同クラブでの出番はなかったが、02年に加入したフルハムでは日本人として初のプレミアリーグ出場を記録。さらにインタートトカップのボローニャ戦では日本人として初めて欧州の大会でハットトリックを達成するという偉業も成し遂げている。

 TVerで配信中の「マンデーフットボール」に出演後、取材で稲本氏は「僕がいた時はオーソドックスな4-4-2、オールドスタイルというか、ほぼ(全てのチームが)そうだったんですけど、今は外国人監督が多くなったから、システムを可変したりだとか、相手によって立ち位置を変えたりするチームがすごく増えた」と当時と今のプレミアリーグの違いについて言及。さらに「今のほうが圧倒的に強度は高い」とも語った。

 そんな強度の高いプレミアリーグで、しかもリーグ首位を走るリバプールで奮闘しているのが遠藤だ。今季就任のアルネ・スロット監督の下では先発出場の機会は限られているものの、リードした展開の終盤にクローザー的な役割で重宝されている。負傷者も多い最近ではセンターバックとしても起用され、キャプテンマークを託されることもある。

 かつて自身もビッグクラブに所属した経験を持つ稲本氏は今の遠藤の置かれた立場について、「毎回ベンチには入っているので、いつでも出られる準備をしていると思います。難しさというのはすごくあるのかなと思うけど、それをしっかり出た時にパフォーマンスにつなげられるというのは、やっぱり日々のコンディションがいいからだと思うので、それを続けていくしかないとは思いますし、出た時に何ができるかというのが一番のアピールポイント」と限られた出番の中でもしっかりと準備ができていることが重要だと語った。

「今のリバプールは首位を走っているので、なかなか(メンバーを)変えづらいところはあると思います。けど、各選手の求められていることというのが絶対あると思うので、それを地道にこなしていくしかないのかなと思います」

 自身のアーセナル時代に重なるところもあるのではと問われた稲本氏は「僕がアーセナルの時は全くそんなことはなかった。ベンチにも入っていなかったので(笑)」と冗談を交えつつ、昨季はユルゲン・クロップ前監督の下でレギュラーポジションを掴んだ遠藤について「僕よりもだいぶ先をいっている選手だと思います」とし、「30歳を過ぎて経験もあると思うので、その辺の準備とかマインドのコントロールというのはしっかりやっていかないといけないと思います。でも、この間はセンターバックで試合に出たりもしていたし、問題はないのかなと思っています」とベンチに座る時間が長くても全くブレないメンタルの強さや、準備を怠らないプロ意識の高さを称えていた。

(石川 遼 / Ryo Ishikawa)



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