期限付き→完全移籍で退団も「戻りたい」 35歳GKが叶えた夢…諦めなかった4年間

横浜F・マリノスに復帰した朴一圭【写真:Noriko NAGANO】
横浜F・マリノスに復帰した朴一圭【写真:Noriko NAGANO】

横浜FMを離れて実感したクラブエンブレムを背負う意味

 J1横浜F・マリノスは1月11日、日産グローバル本社日産ホールで新体制発表会を開催した。イベント後には新加入選手がメディアの囲み取材に対応。2020年以来の復帰を果たしたGK朴一圭は自らが果たそうと考える役割について力説した。

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 愛するクラブを離れた4年余りで見えたものがあった。20年10月25日にサガン鳥栖へ期限付き移籍し、翌年には完全移籍へ移行。横浜から遠く離れた地で過ごす日々の中、「マリノスに戻りたい」という思いが心から離れることはなかった。

 今回の復帰オファーに「諦めなければ夢って叶うんだな」と朴。と同時に、横浜から離れたことで「クラブ(横浜FM)に向けられる目の数はJリーグでもトップ・オブ・トップだと感じましたし、そういう中でプレーできる喜びって当り前じゃないんだなとも思いました」と気づきを語る。そして、伝統ある横浜FMのエンブレムとともに戦うことへの気持ちを新たにした。

「鳥栖に行ってから(横浜FMの)エンブレムの大切さというのをすごく感じました。なので、今の僕が特にできることというのは、その重みを良い意味で伝えていくこと。このエンブレムを背負って試合することがどれだけJリーグにおいて価値のあることかというのを(周りの選手たちに)理解してもらう必要はあるのかなと」

 そうした働きかけがチームに与える影響は決して小さくないと考えている。

「エンブレムへの理解が深まれば、日々の練習を含めて行動の1つ1つが変わってくると思うんですよね。その価値を高めようとなる。それは、外に出たこの4年間で感じたことで、今の自分なら積極的に伝えていける。そういう役目を果たしたいなと思っています」

 朴は新加入選手の紹介の際に「GKの選手層は厚く、競争は熾烈だと思う」とスカッドへの印象を口にした。ここからゴール前に立つための争いが待っており、ポジションは確約されたわけではない。それでも、35歳のベテランは間違いなくクラブの復権へ奮闘する。横浜FMの伝統と価値をチームメイトに伝えながら。

(FOOTBALL ZONE編集部・山内亮治 / Ryoji Yamauchi)



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