J2移籍は“監督のために” J1主力FWが選択「舞台が揃っている」後輩はオファーに「即決」

RB大宮の豊川雄太(左)と谷内田哲平【写真:河合 拓】
RB大宮の豊川雄太(左)と谷内田哲平【写真:河合 拓】

豊川と谷内田がRB大宮に移籍

 2024年8月にレッドブルが買収し、Jリーグ史上初めて外資系企業が単独でオーナーとなったRB大宮アルディージャは、1月9日に新体制となって初となるキックオフイベントを開催した。同会見では新加入選手が紹介され、京都サンガF.C.から加入した30歳FW豊川雄太(完全)と23歳MF谷内田哲平(レンタル)も、ネイビー基調にオレンジが入ったユニフォームに身を通した姿をお披露目した。

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 2人の共通点は、ほかにもある。豊川は移籍を決めた理由を問われると、「信頼している監督とコーチがいたという、ただそれだけです」と短く答えた。谷内田も「豊川選手も言っていましたが、信頼できる監督とコーチもいます。また、今年からレッドブルがついてこのクラブは大きくなると思います。その可能性を信じて、僕自身は来ました」と語った。

 豊川はファジアーノ岡山、京都で長澤徹氏の指導を受けている。「(長澤監督とは)岡山でも京都でも一緒にやっていますし、自分が一番その期間に成長できたなと感じていたので。昇格を目指すこのタイミングがベストだと思って決断しました。常に成長したいですし、選手としてもう一段階上に行きたい。そう考えた時に徹さんもそうですが、コーチの戸田(光洋)さん、若宮(直道)さんとも一緒にやっているので、成長できる舞台が揃っているかなと思います」と、より具体的に語った。

 また、昨季はシーズン後半戦に韓国1部FC安養へレンタル移籍していた谷内田も、京都でヘッドコーチを務めていた長澤氏や若宮コーチの下でプレー。「監督やコーチも知っている人だったので、オファーをもらった時に即決しました」と、監督との関係性を明かしている。

「最後まで練習が終わった後の自主練でもずっと(長澤監督は)ボールを蹴ってくれたりして、本当に親身になってくれるコーチでした。今は監督という立場になられたので、コミュニケーションを取る機会はそんなに多くないですが、僕自身を知っている監督であることは間違いないので、そのなかで自分自身も結果を出せればいいと思います」

お互いの移籍を知ったのは「決まった後」

 そんな2人だが、オファーを受けてから話し合うことはなかったという。谷内田は「僕が先にたぶん決まっていて、そのあとにトヨくんが大宮に来ることになって、連絡を取った感じです。だから、決まった後ですね」と、示し合わせえた移籍ではなかったと明かす。それでも、ともにプレーできることに谷内田は喜びを感じている。「楽しみですね。練習後の自主練もずっと一緒にやっていたので、そういう2人のプレーを試合でも出せればいいと思います」。

 会見で長澤監督は2つの誓いを立てた。「1つは第1節から第38節まで、すべてのゲームで襲いかかります。もう1つは、信じるに値するチームを最終的に作ります」と、今季を戦う姿勢と秋春制に移行する2026-27年シーズンにJ1で戦えるチームに育て上げると言及した。

 恩師の言葉に谷内田も奮い立っている。「もちろん、監督のためにというのはあります。今後、このクラブがどうなっていくか分かりませんが、まずはこの1年でJ1に上がることを目標にやっていきたい」と決意を述べた。

 慕う指揮官の下、完全移籍で加入した豊川と谷内田。彼らの活躍が長澤監督の率いる大宮のシーズンを大きく左右するはずだ。

(河合 拓 / Taku Kawai)



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