英震撼の日本代表20mミドル弾…“2秒前の動き”に衝撃 代表OBが脱帽「これは本当に凄い」【見解】

リーズの田中碧【写真:Getty Images】
リーズの田中碧【写真:Getty Images】

【専門家の目|太田吉彰】リーズ田中碧の20mミドル弾を絶賛

 イングランド2部リーズ・ユナイテッドに所属する日本代表MF田中碧が、現地時間1月4日に行われたチャンピオンシップ第26節ハル・シティ戦(3-3)で移籍後初ゴールをマーク。右足一閃のセンセーショナルな一撃は現地で反響を呼んだ。このゴールはどれだけ凄いものだったのか。元日本代表選手は、得点が生まれる2秒前の動きに注目し「これは本当に凄いですね」と脱帽の声を上げている。(取材・構成=FOOTBALL ZONE編集部)

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 敵地でのハル・シティ戦でスタメン出場した田中は0-1で迎えた後半1分、ペナルティーエリア(PA)手前でパスを受けると、そこから右足を一閃。勢いが伝わったボールはゴール右のネットを揺らし、同点に追いついた。試合は3-3の引き分けに終わったが田中のリーズ移籍後初ゴールは現地で衝撃を与えた。

 現地実況も思わず絶叫した田中のゴラッソ弾に賛辞が上がったなかで、元日本代表MF太田吉彰氏は得点が生まれる2秒前の動きに注目。「相手が目の前に立っていて、シュートコースがなかったんですよね。そこで横に1度外すんですよ。ここで斜めのパス、くさびを当てるぞ、という目と体のボディフェイントをしている。相手がそちらのコースを切ったので、シュートコースが開いた。第2、第3の選択肢が頭の中に入っているプレーだと思いますね」と目を光らせた。

 シュート直前、田中はルックアップして、ペナルティーエリア内の味方へパスを預けようとする動きを見せていた。マッチアップした相手はパスコースを封じようと、ボール方向へ体を寄せている。このわずかな動きを田中は見逃さなかった。

「この場面、そんなにシュートコースは空いてないんじゃないかと。実際プレーすると分かると思いますが、これだけ相手がいればほぼ見えないんです。それでも一瞬コースが見えたタイミングで『行くぞ』という自信を持ってシュートできてますからね。いや、これは本当に凄いですね。このプレーは」

 ゴール右上へ一直線に蹴り込んだシュート技術はもちろん、相手との駆け引きからわずかに空いたコースを見逃さなかった瞬時の判断も、まさに一級品。太田氏は「素晴らしいのはゴール前の落ち着きですよね。相手の動きと味方の位置をしっかりと把握してますし、かなりコンディションもいいんじゃないかな」と太鼓判を押し、さらなる活躍に期待の眼差しを向けている。

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太田吉彰

おおた・よしあき/1983年6月11日生まれ、静岡県出身。ジュビロ磐田ユース―磐田―仙台―磐田。J1通算310試合36得点、J2通算39試合4得点。トップ下やFW、サイドハーフなど攻撃的なポジションをマルチにこなす鉄人として活躍した。2007年にはイビチャ・オシム監督が指揮する日本代表にも選出。2019年限りで現役を引退し、現在はサッカー指導者として子どもたちに自身の経験を伝える活動をしている。

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