高校生GKが「これまでにない戦略」 小躍り&座り込み作戦に海外驚き「日本は一歩先をいっている」
尚志GK針生東のPK戦前の対応が話題
第103回全国高校サッカー選手権大会が各地で行われた。プレミアリーグ(イングランド1部)のサウサンプトン入りが内定しているFW高岡伶颯(日章学園/宮崎)のハットトリックやMF西森吏玖(高知/高知)のハンドスプリングスローなどが話題を呼ぶなか、尚志(福島)のGK針生東がPK戦で見せた怪奇なプレーは海外でも反響を呼んでいたようだ
4大会連続出場の尚志は1回戦で3年ぶり出場となった福岡の名門東福岡とで対戦。0-0のまま進んだ試合はPK戦に突入した。終了間際にPK戦を見据えて投入されたのがGK針生だった。
PK戦で針生は相手選手が助走に入ると、ライン上で小躍り、ピッチに座り込むなど相手をかく乱。スタンドの観客もざわめいた。結果的にシュートをストップすることはできず、尚志はPKスコア3-5で敗れたが、奇妙なダンスは海を越えての大反響となっていている。
アルゼンチンメディア「infobae」は針生のプレーを取り上げ、「エミリアーノ・“ディブ”・マルティネスのダンスを思い起こさせる」と伝えていた。アルゼンチン代表GKマルティネスは2022年のカタール・ワールドカップ(W杯)で優勝に貢献した名手で、独特なステップや相手を煽るようなシュートストップ後のダンスで有名だ。
また、スペインメディア「ElDesmarque」も「これまでにない戦略。PK戦のゴールライン上で踊るGKだ」と特集。「PKを蹴ることは西部劇に出てくる死闘に近いものだ。相手を翻弄しようとする戦略は数多くある」としたうえで、「いつものように日本はこの手の戦略について一歩先をいっている」と伝えていた。
過去にも東福岡が見せた二重壁のFKや選手が手をつないで回転する高川学園(山口)の「トルメンタ」など日本の高校サッカーで見られるオリジナリティーあふれるプレーの数々が度々海外でも話題となっているが、今大会ではPK戦で踊るGKが注目を集めていた。