中田英寿が“当たり負けない体”を「練習中に分析していた」 独自に鍛えた肉体は「やっぱり強い」
中田英寿氏が誇った究極の「体の強さ」を松井大輔氏が回想した
Jリーグや海外クラブで実績を残した元日本代表MF松井大輔氏が、ジーコジャパン時代の日本代表で同僚になった中田英寿氏と交わした現役時代のエピソードに言及。スター選手が揃っていたセリエAなど欧州クラブに在籍当時、強靭な肉体を武器に戦い続けた中田氏がデュエルで負けないための独自手法を明かされたといい「感覚ではないものを持ってらっしゃった」と振り返った。
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松井氏は、2000年に京都パープルサンガ(当時)でプロデビュー後、2004年以降はフランス、ロシア、ブルガリア、ポーランドなどの欧州各国クラブを転々とした。日本代表には2003年に初招集。“神様”ジーコ氏に率いられた当時のA代表には中村俊輔氏や小野伸二氏、稲本潤一氏ら錚々たるメンバーが揃い、その1人として中田氏は絶対的な司令塔に君臨していた。
今年2月に現役引退を発表した松井氏はTVerで配信されている「マンデーフットボール」出演時(12月23日放送回)に自らが厳選する「アルティメット(究極)プレーヤー」の1人に、中田氏を究極の「体の強さ」を誇る人物に選出。その松井氏が番組出演後、取材に応じその選出意図と背景を明かした。
中田氏と同じく、松井氏も欧州クラブで戦った日本人プレーヤーの1人。2004年に京都からフランスのル・マンへ活躍の場を移したのが初の海外挑戦となった。「体の強さはすごく求められる時代だった」というなかで、代表で同僚になった中田氏には「やっぱり体強いなと思いました」と率直な印象を述べ“当たり負けしない体”をどう身に付けたのか、代表招集時に尋ねた際、独自の手法を聞き出したという。
「どこに当たられたら抑えられるのか、逆に抑えられない場所はどこなのかっていうのをずっと練習中に分析していたって言ってたんです。理詰めというか、感覚ではないものを持ってらっしゃったんだなと。どこに当てたらいいみたいなのを考えてやっていたみたいですね。自分の場合、感覚でやっていたので、なかなかちょっと難しかったですけど」
大柄な外国人選手とのマッチアップで日本人選手がハンデを負う場面は多く、松井氏もル・マン在籍時、アフリカ系選手たちと対峙でその差を痛感。フィジカルコーチからは体重を2~3キロ増やすようアドバイスを受けたこともあったという。それでも「ないものを補うのではなく、あるものをどういうふうに使うかっていう方向に僕は持っていきました」と松井氏。創造性あふれるプレースタイルを曲げず、ル・マンの攻撃を牽引する活躍へつなげていた。
(FOOTBALL ZONE編集部・橋本 啓 / Akira Hashimoto)