終了間際の劇的弾「伝説的なATだった」 自画自賛…内田篤人「ニュース全部あれだった」
年間ベストゴール含めATに劇的2ゴールで逆転
2024シーズンのJ1では多くの名シーンが生まれた。なかでも年間最優秀ゴールに選ばれたガンバ大阪のFW宇佐美貴史の一撃を含めたロスタイムの約10分は、Jリーグ史でも屈指の名シーンだろう。スポーツチャンネル「DAZN」の「内田篤人のFOOTBALL TIME」で、宇佐美自身も「伝説のアディショナルタイム」と自画自賛した。
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それまでの2シーズン、残留争いに巻き込まれたG大阪だが、2024シーズンは4位でシーズンを終えることになった。それでも、このJ1第33節札幌戦(2-1)のアディショナルタイムがなければ、シーズンは全く違う終わり方をしていたかもしれない。
この試合までG大阪は9試合未勝利。しかも、直前には延期となっていた大阪ダービーで宿敵のセレッソ大阪に0-1で敗れていた。勝ち星から見放されていたG大阪は、札幌戦でも先制点を許したまま、後半アディショナルタイムに突入していた。しかし、ここから『宇佐美劇場』が幕を開ける。J1残留に向けて懸命に戦う札幌に対して牙を剥いた宇佐美は、後半アディショナルタイム4分にまずはPKで同点とすると、その4分後には年間ベストゴールとなるスーパーゴールを決めてみせた。
このアディショナルタイムを振り返り、宇佐美は「このPKも緊張しましたわ」と明かした。そして、元日本代表DF内田篤人氏と元日本代表DF安田理大氏に、「やってみたい、こういうの!」と絶賛された決勝ゴールを決めた後の号泣については、「その(試合の)一つ前のダービーで負けて、(約)10試合勝てていなくて。『なんとかしたい』とずっと思い続けていたんで。なんとかし過ぎてしまったので、この試合で。もうね、これは伝説的なロスタイムだったと思います。自分で言うのもあれですけど」と、誇らしげに語った。
内田氏が「Yahoo!ニュースも、全部あればっかりやっていたもん。宇佐美、宇佐美って」と言うと、安田氏は「しかも貴史は小学生の頃はガンバのファンクラブに入っていて、生粋のガンバっ子やから。ガンバに対する思いも人一倍すごいから。そういう選手が今、キャプテンになってチームを引っ張っているっていうのは、周りの選手もだいぶ感化されると思う」と、クラブの歴史にも名シーンとして確実に残るアディショナルタイムを、生え抜き選手がやった意義を語った。
華麗なプレーが目立つ宇佐美だが、今季は自陣まで戻って、懸命かつ泥臭く守備をする場面も多く見られた。それについても、「自分がそれをやることに意味がある。チームの入りが良くなかった時に、一発それをやって『おい!』という姿勢を見せるとチームも変わる」と説明し、「それでリアクションを見せてくれる選手が多かったので。『ええって、そんなパフォーマンスでやらんでも)』っていう選手たちではなく『貴史がやってるからやろうぜ!』って感じでついてきてくれる選手たちだったので、やり甲斐がある」と、チームメイトたちが呼応してくれたことが大きかったと明かした。
自ら華になることも、泥にまみれることもできるキャプテン。出場できなかった天皇杯決勝もあり、タイトル獲得にはもう一歩届かなかったが、来季も悲願を成し遂げるために、華麗なプレーとハードワークをスタジアムで見せ、G大阪を引っ張っていくはずだ。