岩政監督は3バックか4バックか 異国で掴んだ自信…「配置は大事ではない」と語る理由

札幌の新監督に就任した岩政大樹氏【写真:徳原隆元】
札幌の新監督に就任した岩政大樹氏【写真:徳原隆元】

札幌新監督の岩政大樹氏が中村憲剛氏の引退試合に参加しピッチで躍動した

 北海道コンサドーレ札幌の新監督に就任した岩政大樹氏が、フォーメーションについての考え方を明かした。中村憲剛氏の引退試合が12月14日、Uvanceとどろきスタジアム by Fujitsuで開催。大学時代から切磋琢磨してきたライバルとのひと時を過ごし、それぞれの形でサッカー界への恩返しを誓った。

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 12月12日に札幌の監督就任が発表され、中1日で迎えたこの試合。「JAPANフレンズ」の一員として久しぶりのピッチで躍動した岩政氏は、「もう憲剛くんのために頑張っただけで、僕はあまり引退してプレーしたいと思うタイプではないので。楽しかったですけども、別にもうこれで充分です」と笑顔を見せた。

 この日は日本代表、川崎フロンターレで中村氏とともに戦った超豪華なメンバーが集結。岩政氏も「頑張って!」といった声をかけられたようで、「同年代のこういう選手として活躍された方々が、みんなでそれぞれ自分なりの貢献の仕方でサッカー界に貢献できたらと改めて思いました」と決意を新たにした。

 試合後の取材では、気になるフォーメーションについても言及。前任のミハイロ・ペトロヴィッチ監督は、「ミシャ式」と呼ばれる3バックが基本線だったが、岩政氏は「配置は大事ではないですが、ハノイでは4-3-3も3-4-3もやりましたし、可変守備の形もいくつかのシステムでやっています」と説明した。

 2022年途中から古巣の鹿島アントラーズを1年半にわたって率い、2023年は5位という成績。昨年1月に8位と低迷していたベトナム1部ハノイFCの監督に就任すると、10勝3分5敗の成績で3位へと躍進させた。シーズン終了後に退任して帰国したが、東南アジアから多くのオファーを受けるなか札幌を選んだという。

 そんな岩政氏は、「システムは大事ではないです」と強調。「半年という時間ですけど、ベトナム人を相手にそれだけのシステムを作れたということは、システムで語ったのではなくて、チームとしてやるべきことを語ったから、システムを変えてもできたということだと認識しています」とその理由を語る。

「攻守において相手がボールを持っている時、自分たちがボールを持っている時に何をするのかをまず認知させて、その上でそれを運用するためのシステムがある、という順番で落とし込む。そうすると3バックも4バックも関係なくなる。これを相手によってやりやすいシステムに変えるだけになっていきます」

 ベトナムで得た自信を胸に、覚悟を持って札幌のオファーを受けた。「楽しみというより今はもう色々と動き出していますし、自分で頭を巡らしているので、楽しみという時間はもう過ぎましたね」とすでに来季の構想を描いている最中だ。果たして岩政氏はどのようなサッカーを見せてくれるのだろうか。

(FOOTBALL ZONE編集部・工藤慶大 / Keita Kudo)



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