48ヶ国参加の2026W杯でFIFAがアジア枠拡大発表 「4・5」から「8」で日本代表は恩恵
5月の理事会で正式決定へ アジア、アフリカ優遇で南米、欧州と格差
FIFAは2026年開催のワールドカップから出場国を従来の32カ国から48カ国にへと拡大する方針を決定しているが、各大陸の出場枠内訳の提案を発表。現行のシステムでは本大会に出場できるのアジア枠は4から5ヶ国だが、新たに8カ国に拡大されることになった。2018年ロシア大会で6大会連続となるW杯出場を目指す日本代表にとっては、将来的なワールドカップへの道程はこれまで以上に容易になりそうだ。
W杯出場国の増加はジャンニ・インファンティニ会長が公言していた悲願で、今年1月に行われたFIFA理事会で、全会一致によって出場枠拡大案が可決された。大幅な収益の増加が見込まれている中で、FIFAは各大陸に出場枠を改めて振り分けている。
アフリカ:9(現行は5)
アジア:8(現行は4もしくは5)
ヨーロッパ:16(現行は13)
北中米アメリカ:6(現行は3もしくは4)
オセアニア:1(現行は0もしくは1)
南米:6(現行は4もしくは5)
サッカー強豪国が多い南米やヨーロッパの増加枠が2ないし3にとどまるのに対して、アフリカとアジアが最大で4枠増える優遇措置を受けている。オセアニアは現行のシステムではプレーオフを経由しなければ本大会に参戦できないが、26年大会からは自動出場権の1枠を予定している。残り2枠については6ヶ国がプレーオフを争うことになるという。
この改革案は5月9日にバーレーン首都マナマで行われるFIFA理事会で承認される見込み。英公共放送BBCによると、UEFAのアレクサンドル・セフェリン会長はこの配分について「満足だ。正当だと思う」としている。
一方、プレーオフは2025年11月に開催国で開催されるため、W杯の前年に行われるプレイベント化していた大陸間王者決定戦のコンフェデレーションズカップの消滅の可能性もBBCではレポートしている。
中国や中東などの出場を見込んだとも言われる今回の出場枠拡大には「拝金主義」との批判も飛び、競技レベルと試合のクオリティの低下を招く懸念からサッカーファンも大反発しているが、日本代表はアジア枠拡大の恩恵を受けることになりそうだ。
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フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images