本田、大勝も主審の判定を痛烈批判 「バスケットのようだった」
審判レベルの改善を要求、「アジアカップのレフェリーのレベルには何か変化が必要」
日本代表FW本田圭佑(ACミラン)が12日のパレスチナ戦で4-0大勝後、アジアカップで“恒例化”しているレフェリーの不可解なジャッジとレベルの低さを痛烈に批判した。
90分フル出場した本田はニューキャッスル・スタジアムのミックスゾーンで、多くの大会で日本代表を苦しめてきた「対戦相手以外の問題」について切り出した。
「(前のアジアカップで)主審はあまり良くなかった。今日もそうだけど。文句は言いたくないけれど、アジアカップのレフェリーのレベルには何か変化が必要だと思う。試合中には何か言いたくないし、エネルギーを浪費したくない」
海外メディアの質問に対して、堰を切ったかのように英語で語り始めた本田。この日は相手MFが2枚目のイエローカードで退場。判定が日本に有利に働いた面もあったが、プレーしている選手たちにとってカタール人のアブドラハム・フセイン主審の判定は納得できるものではなかったようだ。
「まるでバスケットボールのようだった。相手の身体に触るたびにファウルをとられた。前半15分のコーナーの場面でも相手はハンドしていた。あれはペナルティだった。それは言いたくないですけど……」
前回大会では1次リーグのシリア戦で“誤審”が起きている。GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)が自らのミスパスから相手FWを倒してPKを宣告されたが、その前のプレーで相手FWはオフサイドの位置におり、副審もオフサイドフラッグを上げていた。それでも主審は副審の判断を取り消し、シリアにPKを与えていた。アジアカップでは日本戦以外にも不可解な判定は散見している。
昨年のブラジルワールドカップ開幕戦ブラジル―クロアチア戦では主審を務めた西村雄一氏がクロアチア代表DFデヤン・ロブレンのブラジル代表FWフレッジに対するプレーに、毅然とPKを宣告したが、この判定が誤審だったのでは、と世界的な議論を巻き起こしたばかり。ワールドカップに続き、持ち上がったレフェリー問題。本田が口火を切った長年の問題は、今後広がりを見せる可能性もある。
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サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web
ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images