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アギーレ流は浸透しているのか 4-0快勝の裏に潜む日本の課題
多くの課題が浮き彫りとなった初戦
攻撃の中心を担う本田は75.9%(54本)、香川75.4%(65本)とパレスチナ並みの成功率だった。得点したこともあり、良い意味で印象的だった岡崎の成功率は87.5%とトップとしては非常に高いが、パスそのものの数は80分間で16回しかない。
交代して入った豊田は与えられた10分間プラスアルファでわずか2回しかパスをしていない。武藤は35分間で7回のパスで成功率は57.1%だった。つまり相手が来ないために後方で回し、前に入れたら相変わらずミス、あるいは相手に奪われてしまうというこれまでのパターンからほとんど進歩が見られていないことになる。
それでは、新生日本代表にアギーレ監督の哲学は植えつけられているのだろうか?
ほとんどすべてのデータにおいて日本が圧倒していたが、あるデータだけはパレスチナの方が優れていた。それはDuelsというデータだ。
これは50%対50%の状況下でどちらがボールを奪ったかを示すデータだ。108回のうち日本が53回、パレスチナが55回勝利した。日本の勝率は49.1%だ。特に後半においての勝率は45%と半分を大きく下回っている。攻守の切り替え、日本の最大の課題である強度Intensityにおいて決して満足できる結果ではなかったことを示す。
4-0快勝の裏側には多くの課題が残された。結果を喜ぶ一方で、そのプロセスを正確に評価することも重要だ。なぜなら日本代表の目標は初戦の勝利ではなく、大会の連覇なのだから。
analyzed by ZONE Analyzing Team
データ提供元:opta
【了】
サッカーマガジンゾーンウェブ編集部●文 text by Soccer Magazine ZONE web