フランスの名手がビデオ判定に疑問符 興奮に水を差す諸刃の剣…「ゴール後の感情を殺しかねない」 

「良いことだけど、自分は反対だよ」

 ビデオレビューには40秒費やされた。ゴール後のスタンドの熱狂は判定を待つ間に冷め切ってしまったという。

「僕たちも適応するし、レフェリーもそうだ。今夜は僕たちに逆風になった。だから、少し違う感覚を持っているのかもしれない。スペイン人にとってはまた別の感覚だろうけどね」

 守護神はこう語った。一方、代表16ゴール目となる先制点を取り消されたグリーズマンは「最初はすごく感動したけど、レフェリーがビデオを見て、全部スペイン寄りの結果になった。残念だよ。さっさと忘れて、試合に戻らなければいけなかった。悩ましいよね。万が一に備えて、ゴールを喜ぶのを待たなければいけないのだから。レフェリーの助けになるし、彼らには良いことだけど、自分は反対だよ。使いたければ、使えばいいよ。その間もプレーは続けたいよね。どっちにしろ、プレーしなければいけないし、勝たなければいけないんだけど」と語っている。

 テクノロジー導入の象徴的な一戦となったが、公正さをもたらすVARがスタジアムの興奮に水を差す諸刃の剣であることをグリーズマンは強調していた。

【了】

フットボールゾーンウェブ編集部●文 text by Football ZONE web

ゲッティイメージズ●写真 photo by Getty Images

 

 

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