【専門家の目｜金田喜稔】菅原が叩き込んだ一撃「まさに圧巻」

　森保一監督率いる日本代表（FIFAランク15位）は現地時間11月15日、北中米ワールドカップ（W杯）アジア最終予選第5節のインドネシア戦（同130位）を敵地で迎え、4-0で勝利を収めた。「天才ドリブラー」として1970年代から80年代にかけて活躍し、解説者として長年にわたって日本代表を追い続ける金田喜稔氏は、「あの角度から、あのシュートは狙ってもそう簡単に決まらない」と、DF菅原由勢のゴールを称賛している。（取材・構成＝FOOTBALL ZONE編集部）

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　日本が3-0とリードして迎えた後半17分、MF堂安律に代ってピッチに送り込まれたDF菅原由勢が、すぐさま特大のインパクトを残す。同24分、右サイドでボールを受けた菅原は、MF伊東純也とのワンツーで局面を打開すると、そのままドリブルで持ち込み相手ペナルティーエリア内に侵入。シュートフェイントも織り交ぜ、最後は迷いなく右足を振り抜く。相手のGKと3選手の計4人がコースを塞ぐなかで生まれた豪快な一撃だった。

「文句なしのスーパーゴール。今まで思うように試合に出場できなったストレスもあったと思うが、自らのプレーで存在価値を証明した」と評した金田氏は、気迫と技術の両方が凝縮されたシュートに賛辞を送る。

「あの角度から、あのシュートは狙ってもそう簡単に決まらない。それを狙ってやって見せたのだから凄い。コースも角度もない状況で、あの一撃はまさに圧巻。強引にこじ開けたようにも見えるが、ここというコースを射抜けるシュート技術がないと生まれないゴール。そして何より気持ちがこもっていた。今まで溜めに溜めた思いを『どうやっ！』と一気に吐き出す一撃だった」

　ピッチ外の選手たちもすぐさま駆け寄って祝福するなど、悔しさを晴らす思いも詰まった衝撃弾に反響が広がっている。