「どんな状況であろうと…」 タイ戦圧巻弾で復権の香川が苦境の本田と長友に向けた猛ゲキとは

試合勘を失った仲間の現状に危機感

 ドルトムントでも今季は激しい定位置争いでライバルに遅れを取った。古傷の右足首の故障から出番を減らし、前半戦はバックアッパーに降格していた。「もちろん不安のほうがどっちかといえば大きかった」という極限の心理状態のなかで最終予選の2連戦を迎えていた。「結果を残さなきゃいけないっていうのは思いながら常々やっていた」という言葉通りにアピールに成功した。

 「クラブでの評価は常に代表につながると思っている」と香川はクラブでの出場機会の重要性を強調した。「それを実現している選手がほとんどだと思うので、そういう意味で僕自身のクラブでの結果というのは物足りないですし、改めてこの2、3カ月またしっかりとクラブで結果残して、6月にまた呼ばれるように」と自分自身に言い聞かせた。

 ACミランで今季プレー時間が100分に満たない本田やインテルでベンチ要員となった長友と出番のないアウクスブルク宇佐美貴史ら、ハリルジャパンを支えていた主力選手がクラブで出番を失いながら、特例的に代表に選出された。試合勘を失ってしまった仲間の現状に香川も危機感を募らせている。

「やはり経験ある選手だったり、(年齢が)上の選手が、どんな状況であろうと前を向いて戦っていかなければいけない、というのをすごく感じているので、それをこれからも苦しい状況でもやり続けていく。このワールドカップをしっかりと自分たちのものにしていきたいです」

 

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