負傷、J2…苦境からの逆襲「取り戻さないと」 “同世代エース”不在も27歳が抱く本音「自分のものに」
最終予選で全試合先発の上田は負傷で選外
森保一監督率いる日本代表は11月12日、北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選の敵地インドネシア戦に向けて27人全員が集合。今シリーズはエースFW上田綺世が負傷により選外となったなかで、FW小川航基にはチャンス到来。国際Aマッチ“7戦7発”男が森保ジャパン攻撃のカギを握る。
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上田が不在でも頼もしいストライカーがいる。
「こういうチャンスをしっかりと自分のものにしたいと思っていますし、本当に簡単な試合ではないし、簡単に点が取れる相手でもないと思っているんですけど、僕自身、この2試合でどれだけ自分が点を取れるかというところが懸かっていると思っているんで、僕自身も期待していますし、楽しみですね」
ここまで最終予選は上田が全試合に先発。それでも小川は途中出場ながら9月、10月とゴールを重ねてきた。クラブでも3試合連続で得点中。感覚も研ぎ澄まして出番を待つ。
「間違いなくいい感覚にあると思うし、なんかこうぐっとこう力入りすぎていない。あとはやっぱり体のコンディションがよく上がってきた。しっかりと体のコンディションを良くいい準備できれば、ボックスの中で駆け引きして、いいところに入っていける」
現在27歳。桐光学園時代、大きな注目を浴び、年代別代表のエースとして牽引してきた。だが、度重なる故障に苦しみU-20W杯や東京五輪など懸けてきた大舞台に立つことができなかった。J2でがむしゃらにゴールを目指した時期もある。だからこそ出てくる「この2試合でどれだけ自分が点を取れるかというところが懸かっている」という言葉。
「ここに来るまで、僕自身、本当に長く時間がかかってしまったし、これを取り戻さないと。この期間を取り戻すぐらいのしっかりとした活躍、トップを目指していかないといけないと思っている中で、今、こういうところにいるというのがすべて。しっかりと今までの自分の過去もほとんどしっかりと吸収して、もう次の試合に向けてしっかりと準備したい」
小川を生かすための仲間の共通理解も深い。東京五輪世代のMF堂安律は話す。
「時にはシンプルな攻撃も有効ですし、航基はシンプルなプレーを結構僕に要求してくる。『崩し切る前に上げてくれ』とか。ちょっとヨーロッパチックなサッカー感覚がある。僕としては、インドネシアがもしかしたら戦術対策をしてくるなかで、彼の良さが必要になってくるのかなと思う」
この日はクロスからのシュート練習で主に確認。いわゆるシンプルな攻撃も入念にチェックした。小川の特徴を生かす準備は万全。相手もオランダからの帰化選手が多い難敵だが、日本のストライカーが意地を見せるはずだ。
(FOOTBALL ZONE編集部・小杉 舞 / Mai Kosugi)